体験型学びの場、ワオ高校
岡山県岡山市に位置するワオ高校では、独自の魅力を持った学びが展開されています。2021年に開校したこの通信制高校は、「哲学」を通じた対話や実践を重視し、まさに教養探究に切り込むユニークなプログラムを数多く開催しています。2024年夏休みには、特に注目のオープンスクールとしてオンライン座談会「ワオ高校を卒業してどう?」が行われ、そこでの参加者たちがどのような気づきを得たのかをお伝えします。
オープンスクールでの座談会
8月3日に実施された第4回目の座談会には、ワオ高校の1期生たちが登壇し、彼らがどのような高校生活を送ったのかを共有しました。参加者はそれぞれの進学や進路について話し合い、さまざまな選択肢や経験を基に対話が展開されました。例えば、哲学部部長として活動していたM・Fさんは、岡山の大学教育系学部へ進学したことや、様々な社会問題についての対話の中で磨いたコミュニケーションスキルについて語りました。また、歯科技工士の専門学校へ進学するN・Zさんや、アメリカの大学への留学を控えるN・Tさんの体験談も聞かれました。
これらの声を通じて、ワオ高校が提供する効果的な学びがどのように彼らの人生へ影響を与えているのかが浮き彫りになりました。進路は多岐にわたりますが、それぞれが自分の目指す未来に向かって自信を持って進んでいることが印象的でした。
岡山・東京での哲学カフェ
さらに、7月28日と8月4日には、岡山と東京で初となるリアル哲学カフェが開催されました。このイベントでは「幸福とは何か?」というテーマで、参加者たちがさまざまな考えを自由に話し合いました。小学から高校生までとその保護者が集まり、アットホームな雰囲気での対話が促されました。ファシリテーターとして参加したのは、ワオ高校の福盛教諭です。まずは、参加者同士がリラックスできるよう、彼らの名前で呼び合うことを提案しました。
このカフェでは、アランやヒルティ、ラッセルといった哲学者の「幸福」についての見解を学びながら、自分たちの意見を交わす中で対話が深まっていきました。「自由とは何か?」や「お金が幸福に与える影響は?」という問いを通じて、参加者たちは自分の価値観を見つめ直す貴重な時間を過ごしました。
ワオ高校の目指す教育
ワオ高校は、豊かな教養を身につけ、柔軟に考える力を育むことを最も重要視しています。生徒たちは、哲学的な視点から社会を捉え、対話を通じて多様な考えに触れながら成長しています。彼らの学びの場は豊富で、オンラインでの交流やリアルなオフラインイベントを通じて全国の仲間ともつながりが持てます。今回のオープンスクールや哲学カフェも、その一環として実施されたものです。
今後もワオ高校では、さらなるイベントを企画し、生徒たちの学びの幅を広げていく予定です。彼らは、未来を切り拓く力をしっかりと身につけ、社会に貢献する存在へと成長していくことでしょう。
実際の体験を通じて「幸せ」や「自由」について考える機会を得ることは、教育だけでなく人生を通じても貴重な資産になるはずです。ワオ高校の活動は、その一助となっています。どこかで出会った哲学的な問いが、あなたの人生に新たな視界をもたらすかもしれません。