InfiniCloudとKROW、データ主権AI事業で画期的な提携
静岡県静岡市に本社を構えるInfiniCloud株式会社が、東京都品川区のKROW株式会社と特別契約を結びました。この提携は、企業向けのソブリンAI事業における新たな展開を意味し、AI技術の普及と進化に貢献することが期待されています。この2社は、働く人たちがAIを最大限に活用できるための環境を整えることに一致して取り組むこととなります。
高まる企業ニーズとAI導入の必要性
近年、生成AI市場は急速に成長しており、国内での年間成長率は25%を超えています。企業、自治体、大学などの組織は、即時応答可能なAI導入のニーズを抱えており、「機密情報を守りつつAIを活用したい」「誤答の不安を無くしたい」といった要求が高まっています。
このような背景を受け、InfiniCloudは自身のAI製品の展開を加速させ、KROWは顧客のニーズに応じた「AIベースのシステム構築」を提供することができるようになります。この特別契約により、KROWはシステムインテグレーターや協力会社へのコンサルティングも行えるようになります。
InfiniCloud® AI「Shiraito」の特長
提携の一環として提供されるInfiniCloud® AI「Shiraito」は、業務に必要なさまざまな英知を結集した国内発のLLM基盤です。このAIは、一般的な「Public AI」では取得できない社内の非公開情報を統合し、各組織の独自知識を活かす「Private AI」を実現します。
1. 安全な情報漏洩対策
このソリューションは、安全な閉域環境で機密情報を学習させ、社内業務に特化したAIを育てることが可能です。高い隔離性が特徴のこの環境は、企業や自治体などにとってのベストな選択です。
2. ハルシネーション対策
InfiniCloudとKROWの共同で作られたAIは、貴社データを活用した独自のデータパイプラインを持っており、外挿技術と内挿技術を融合させることで高品質な知識を再構築します。これにより、企業は専門知識を持つ「AI社員」を育てることが可能になります。
3. コストコントロールと拡張性
このAI基盤では、適切な構成設計と固定月額料金によってコストコントロールができ、企業は安定した運用を実現できます。さらに、必要に応じてスケールアップが可能で、オンプレミス、クラウド環境のどちらにも対応しています。
4. 用意された即応性
導入初日から利用できるようにデザインされたこのシステムは、教育コストを抑えながら、スムーズに業務に統合されることが期待されます。また、各部署の専用AIがノウハウを持つことにより、業務の精度が向上します。
両社の代表のコメント
提携の意義について、InfiniCloudの代表取締役CEO瀧康史氏は、「データ主権を持つソブリンAIがもたらす価値は大きい。AIが社会の基盤となる今、我々の取り組みがレジリエンス向上に寄与すると期待しています」と語りました。
一方でKROWの代表取締役社長宮内正久氏は、「この提携により企業が安心してAIを活用できる環境を提供し、自社の知恵を学ぶAIを実現できるよう支援していきたい」とコメントしました。
会社概要
InfiniCloudは長年の経験を活かし、安定した運用と高速処理を兼ね備えたクラウドインフラ技術を提供しています。今後もAI技術を駆使した業務効率化が進むことが期待され、企業の成長を支える強力なパートナーとしての役割を果たすことが目指されています。