ファッション業界を変える!生分解性接着芯の開発

ファッション業界を革新する生分解性接着芯



最近、ファッション業界が環境への配慮を高める中、日東紡アドバンテックス株式会社がBioworksと共同で開発した「生分解性ダブルドット接着芯」に注目が集まっています。これまで、サステナブルな素材は表地に重点が置かれていましたが、接着芯地の環境性についてはあまり議論されてこなかったのが現状です。

生分解性接着芯の重要性



衣料品の製造過程において、接着芯は様々な部分に使用されます。この接着芯地が生分解性であることは、製品全体のコンポスト化や、環境負荷低減の観点から非常に重要です。そのため、日東紡アドバンテックスはBioworksと共に、生分解性材料の開発に取り組み、2022年からは具体的な試みが始まりました。

新たに生まれた「生分解性ダブルドット接着芯」は、PlaX™という新素材とポリ乳酸(PLA)を使った接着剤から構成されています。特に「PlaX™」は、工業用コンポスト条件下で加水分解が促進され、最終的に水と二酸化炭素に分解される特性を持っています。この技術により、従来はできなかった接着芯を用いた衣料のコンポスト処理が実現可能になりました。

循環型社会の実現に向けて



この新しい接着芯の開発は、ファッション業界におけるクローズドループの推進においても重要な一歩とされています。生分解性を有する接着芯により、リサイクルのプロセスが改善され、廃棄問題を解決する手助けが期待されています。今後、日東紡アドバンテックスは2024年にもフィラメント製の生分解性接着芯の開発を計画しており、持続可能な副資材の開発に引き続き取り組む姿勢を示しています。

Bioworksのビジョン



Bioworksの代表取締役である今井行弘氏は、ポリ乳酸を基盤にした素材開発を通して環境負荷の低減に貢献することを目指しています。今回の共同開発は、両社の技術力の結集を意味し、従来の材料と比較しても環境負荷を大幅に減少させることが期待されています。また、優れた接着性を持つこの新しいダブルドット芯地の採用により、様々な衣料品への展開も見込まれています。

PlaX™の特徴を知ろう



PlaX™は、植物由来の原料を基本にした新素材で、バイオプラスチックとして注目されています。この材料は玉ねぎの皮などの添加物を加えて圧縮したもので、従来のポリエステルよりもCO2排出を41%削減できます。微生物によって分解される性質も持ち合わせており、環境に優しい新素材として、世界中でその可能性が評価されています。

今後の取り組み



日東紡アドバンテックスは、独自の接着技術を利用し、リサイクル原料を用いた製品提供に努め、さらにはD-ALIGN®技術を駆使した多機能コーティング加工で新たな価値を提供することを目指しています。このように、企業として時代に合った商品開発を進めることで、持続可能な未来を築く一助となることを期待しています。

環境問題がますます深刻になる中、日東紡アドバンテックスとBioworksの共同開発は、ファッション業界にとって希望の光となるでしょう。サステナブルな未来に向けた第一歩として、この生分解性接着芯に注目が集まること間違いなしです。

会社情報

会社名
日東紡アドバンテックス株式会社
住所
兵庫県伊丹市桑津1-6-1
電話番号
072-782-2621

トピックス(エンタメ)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。