中小企業向けSOCサービスにサイバー保険を標準化した新しい取り組み
最近、特にサイバーセキュリティの重要性が増す中、那由他保険テクノロジーズ株式会社(以下、那由他)が新たな取り組みを発表しました。東京都港区に本社を置くこの企業は、株式会社No.1が2026年11月から提供する中小企業向けのワンストップSOCサービス「No.1ビジSOC」に、サイバーセキュリティ保険を標準装備することを決定しました。この新しいスキームは、企業の保険に対する考え方を大きく変える可能性を秘めています。
なぜこれが重要なのか?
警察庁のデータによれば、2025年にはランサムウェアによる被害が中小企業で特に多く、全体の約63%を占めているという悲しい実情があります。中小企業は、調査や復旧にかかるコストが1,000万円を超えることもしばしばです。しかしながら、実際のところ中小企業のサイバー保険加入率はわずか8.8%に留まっています。この数字は多くの企業が、セキュリティ対策と保険の必要性を理解していながらも、実際にはそれを実践できていないことを示唆しています。
中小企業のセキュリティ対策の現状
特に、情報処理推進機構(IPA)の調査によれば、情報セキュリティの専門部署を持つ中小企業はわずか9.3%で、その殆どが専門的な人材を持たずに運営されています。この現実は、企業がセキュリティ対策を導入する際に、保険の加入を検討する余裕を持てないことを意味します。
SOC(Security Operation Center)は、端末やネットワークを監視し、異常を検知した際には迅速に対応するためのシステムです。しかし、攻撃が成功した際の調査や顧客対応にかかる費用については、別途考慮する必要があります。そこで、「No.1ビジSOC」によって、企業がサイバーセキュリティ保険の準備を簡単に整えることができる仕組みが導入されました。
「No.1ビジSOC」の詳細
「No.1ビジSOC」は、中小企業向けにSOCサービス、IT資産管理、リモートサポート、そしてサイバー保険を一つにまとめたサービスです。このサービスを導入する企業は、個別で保険を選択する手間から解放され、必要なサイバー保険を自動的に取得できるため、事務手続きの煩雑さからも解放されます。
那由他は、このサービスを実現するために、引受保険会社との調整、スキーム設計、利用者向けの案内など、さまざまな面で取り組みを進めました。
| 保険項目 | 内容 |
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| 引受保険会社 | あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 |
| 取扱代理店 | 那由他保険テクノロジーズ株式会社 |
| 保険契約者 | 株式会社No.1 |
| 支払上限 | 1法人あたり300万円 |
| 免責 | なし |
| 補償の対象 | 事故対応、原因調査、法律相談費用など |
エンベデッド保険の意義
エンベデッド保険は、商品やサービスにあらかじめ保険を組み込むことで、購入時に自動的に保険の備えが整う仕組みです。このことにより、利用者は保険を探して契約する手間が省け、企業が提供するサービスの価値も向上します。
サイバー保険の加入率が低い理由は、必要性が認識されないだけでなく「どの保険を選べばいいか分からない」といった悩みも大きいと思われます。「No.1ビジSOC」による保険の付帯は、中小企業が必要な保険を簡単にできる形で提供する実現可能なアプローチと言えるでしょう。
今後の展望
那由他は、今後もセキュリティや通信、IT機器関連のサービスへのサイバー保険の付帯を推進していく予定です。また、保証や費用平準化など、保険以外のソリューションも含めた新たな提案を行い、中小企業の事業基盤を支える取り組みを続けていきます。
このように、那由他保険テクノロジーズの取り組みは、中小企業におけるセキュリティ対策と保険の在り方を革新するものと言えます。今後の展開が楽しみです。