医療データ提携
2025-09-16 16:07:27
医療データ調査の新たな提携、臨床の負担軽減を目指す
業務提携の背景
医薬品の製造販売後調査は、医療情報データベースを活用する新たな手法「製造販売後データベース調査」が2018年から利用可能となりました。しかし、従来の電子カルテデータやDPC(診断群分類)データだけでは必要なアウトカム情報が不足しているため、製販後DB調査の利用は限られていました。この問題を解決するため、JMDCグループの子会社であるリアルワールドデータ(RWD)が、新たに医療法人徳洲会および徳洲会インフォメーションシステム(TIS)と業務提携を結びました。
提携の目的
RWDは「HYBPMS(R)」という新しい調査手法を展開しています。これは、DPCデータや電子カルテデータなど、既存の医療データを最大限に活用し、不足している項目のみを追加で収集することで、臨床現場の負担を軽減するものです。今回の提携により、徳洲会の84の医療機関で迅速に調査協力が可能となり、TISが一元管理する高信頼性のデータを利用できます。
臨床現場への影響
製造販売後調査の実施が拡大することで、臨床現場ではデータ入力の負担が大幅に軽減され、医療現場の効率化が期待されます。特に、通常の使用成績調査では膨大な項目を手動で入力する必要があり、医療従事者にとっての負担が大きいのですが、HYBPMS(R)では必要なデータのみが収集されるため、負荷が専門家から患者への診療に集中できるようになります。
未来への貢献
RWDは、臨床現場の課題を解決するサステナブルな方法に取り組み、医薬品が患者に安全に利用されるための重要なエビデンス生成に貢献していく方針です。このような取り組みが医療の現場での意義を持つことで、さらなる医療の進歩に寄与することが期待されています。
HYBPMS(R)の詳細
HYBPMS(R)は、既存医療データの利用に加え、不足している項目を追加して収集する手法です。この方法により、医療データの分析が効率化され、製薬企業にとっても低コストでの調査が実現します。これにより、臨床の現場がより多くの時間を患者ケアに充てられるようになるのです。
会社概要
RWDは2015年創業以来、自治体から健診情報や病院から診療情報を集積し、疫学的アプローチを通じて医療の進歩に貢献してきました。JMDCグループには2022年から参加し、現在の事業は医療データを活用して、診療データの分析、臨床研究、治験、製造販売後調査を効率化する取り組みを行っています。一方で、JMDCは2002年に設立され、保険者向けの事業を展開し、医療データの利活用によって健康社会の実現に貢献しています。
会社情報
- 会社名
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株式会社JMDC、リアルワールドデータ株式会社
- 住所
- 電話番号
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