ボランティア・シンポジウム「2020年東京大会を動かすボランティア」開催報告
2020年東京オリンピック・パラリンピックを前に、日本財団ボランティアサポートセンター(以下、ボラサポ)が主催したシンポジウム「2020年東京大会を動かすボランティア」が開催されました。このシンポジウムは、ボランティアの重要性についての理解を深めるため、企業の取り組みや平昌大会でのボランティアの経験を共有することを目的としていました。
シンポジウムの冒頭では、日本財団の笹川陽平会長が「ボランティアは2020東京オリンピック・パラリンピックの成功を支える重要な存在です」と語り、ボランティア活動の推進が大会成功の鍵であることを強調しました。
企業のボランティア活動の事例
続いて、企業がどのようにボランティア活動に取り組んでいるかを紹介するパネルディスカッションが行われました。3社の代表者が壇上に立ち、それぞれのボランティア活動の内容や意義について話しました。
1.
凸版印刷株式会社
- 大川 誠課長が、震災をきっかけにボランティア活動を本格化させた経緯を述べ、2020年以降もボランティア文化の定着を目指していると説明しました。
2.
日本生命相互会社
- 松崎勝彦課長は、社員一人一人がボランティアに参加することを企業の中期経営計画に取り入れたことを紹介し、約4,000人が活動に参加した成果を説明しました。
3.
日本電気株式会社(NEC)
- 青木一史マネージャーが、35,000人以上の社員が参加する社会貢献活動により、ボランティア文化を広げる取り組みについて語りました。
平昌大会のボランティア経験
また、本シンポジウムには平昌オリンピック・パラリンピックで実際にボランティアを行った方々も登壇しました。彼らの体験談から、ボランティア活動が持つ意義や課題について語られました。
- - クォン・ヒョヌ(大学生)は、障害のあるボランティアの参加が少なかったことを指摘し、次回の大会では障害者が参加しやすい環境を整えてほしいと訴えました。
- - 玉置志帆(会社員)は、学生が多く参加した現場での自己判断の重要性について触れ、企業がボランティア休暇を導入することの意義を語りました。
- - キム・ドンウ(大学生)は、パラリンピックでの多国籍の人々との交流がいかに貴重だったかを語り、国際的なコミュニケーション能力の重要性を感じたと述べました。
大会成功に向けた提言
シンポジウムの最後には、東京2020組織委員会「ボランティア検討委員会」の委員である二宮雅也氏が大会成功のための提言を行いました。提言は以下の4つのポイントに集約されます。
1.
大会を楽しむ:ボランティア活動の苦労を乗り越え、得られる達成感や感動を体験することで、オリンピック・パラリンピックを全力で楽しむことが大切です。
2.
出会いを楽しむ:全国・全世界から集まるボランティアや観客との交流を通じて形成される「絆」の重要性を強調しました。
3.
可能性を感じる:多様性を尊重し、様々なバックグラウンドを持つボランティアが輝ける場を提供することが必要です。
4.
ボランティアレガシーの構築: ボランティア文化の醸成を進め、多くの人々がボランティア活動に参加する環境を整える必要があります。
このシンポジウムを通じて、多くの人がボランティア活動の重要性を再認識したことでしょう。東京2020大会が成功裏に開催されることを期待しています。
詳しい内容はボラサポの公式サイトでも紹介されていますので、ぜひご覧ください。
ボラサポ公式サイト
ボランティア応募促進ムービー
ボラサポとは
日本財団ボランティアサポートセンターは、東京2020大会の成功とボランティア文化の醸成を目指し、ボランティアの育成や運営に取り組んでいる団体です。11万人以上のボランティアの活動を通じて、社会でのボランティア活動の理解を深め受け入れられるよう努めます。