高齢者の熱中症予防に対する意識調査
株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL seniorが運営する「LIFULL 介護」は、夏を控えたこの時期に65歳以上の高齢者とその子世代を対象とした熱中症予防に関する意識調査を行いました。この調査は、毎年増加する熱中症のリスクに備え、高齢者の健康を守るための重要な情報を提供することを目的としています。
調査背景
熱中症は、夏の蒸し暑さが増す6月末から7月にかけて急増します。総務省の調査によると、今年の6月24日から7月1日の週には、熱中症で救急搬送された人の数は約4倍に達しており、その中でも高齢者が約6割を占めています。この事実は、高齢者の健康管理の重要性を物語っています。
一方で、経済的な要因からエアコンの使用を控える傾向も見られます。経済産業省が電力使用量の増加を見越して、電気・ガス料金の軽減措置を発表したこと、東京都が水道料金の基本料金を免除する旨の対策を講じたことは、電力利用を促すための施策として注目されています。
調査結果の要約
1.
熱中症予防への意識
調査結果によると、65歳以上の高齢者の約85.1%が熱中症に対して非常に気をつけている、またはある程度気をつけていると回答しました。子世代の64.6%も親の熱中症について心配していると回答しています。
2.
エアコンの使用状況
子世代が親の熱中症を心配する理由の一つに「親がエアコンを使っていない」という声がありました。しかし、高齢者の80%はエアコンを使用していると答えています。このギャップは、親世代と子世代でエアコンを使用するタイミングの認識が異なることから生じていると考えられます。
3.
負担軽減措置の効果
電気・ガス料金の軽減措置について、42%の人がエアコンの使用を積極的に考える理由となっていると回答しました。一方で、生活費が高騰しているためエアコンの使用を控えたいとする声も58.1%にのぼります。
4.
子世代の予防策
子世代が実施している熱中症予防策で最も多いのは、水分をこまめに取るよう声をかけること(55.9%)、エアコンを適切に使用するよう声をかけること(53.5%)です。
まとめと今後の対策
今回の調査を通じて、親世代と子世代の間に存在する認識のギャップや、熱中症予防に対する意識の高さが浮き彫りになりました。特に、IoT機器や見守りデバイスの活用が高齢者の健康管理に役立つことが期待される中、定期的な連絡や温度管理の仕組みを作ることが必要です。さらに、夏季だけのショートステイなどの活用も、健康的な過ごし方の選択肢となるでしょう。
年々厳しくなる夏の暑さを乗り切るために、家族としてできることを考え、行動に移すことが求められています。「何も起きないために」事前に対策を練り、安心して夏を迎えるサポートを行いましょう。
調査概要
調査期間:2025年6月2日〜6日
調査対象:65歳以上の男女539名、40代・50代の親と離れて暮らす男女550名
株式会社LIFULL seniorについて
高齢者が安心して暮らせる社会を目指し、「LIFULL 介護」にて老人ホーム検索をはじめとする様々なサービスを提供しています。