AI技術がもたらすアスファルトプラントの革新
日工株式会社は、アスファルトプラント業界において世界初となるAIを活用したバーナ運転支援システム「PromeTeacher for Burner」を開発し、実証実験を成功させました。これにより、従来の手動運転では難しかった精度の高さを実現し、今後の完全自動運転への道を開いています。
実証実験の背景と目的
2024年6月6日、日工は奥村組土木興業株式会社の堺合材所で、同システムの実証実験を行いました。アスファルト合材の加熱・乾燥におけるバーナの立ち上げ制御は、オペレーターの技能に大きく依存していました。このため、運転にかかる時間やコストがばらつくことが課題でした。
本システムの導入により、職人の経験やスキルが必要な作業をAIがサポートし、自動化を進めるとともに、教育や技能継承の効率化も図ることが目指されています。これにより、業務の効率化や労働力不足の解消が期待されています。
AIによる技術の可視化
「PromeTeacher for Burner」はベテランオペレーターによる運転ログデータを学習し、その知見を可視化します。AIが生成したガイダンスに従うことで、新人オペレーターでもベテランと同等の操作が可能になるのです。実証実験では、着火の際の精度確認が行われ、実際の操作では立ち上げ時間を平均の約30%向上させることに成功しました。
コスト削減と品質向上の効果
オペレーターによる技能差が解消されることで、合材の品質が一定となり、廃材の削減が実現します。これにより、コストも大幅に削減され、その影響は業界全体に広がるでしょう。ユーザーからも、操作精度について高い評価が寄せられています。
今後の展望と目標
日工は今後、2025年12月を目処にこのシステムの製品化を目指し、さらなる技術開発に取り組んでいく方針です。お客様のニーズに応えるため、アスファルトプラントの自動運転技術を深化させ、リモート操作による新たな運転サービスの実現を図ります。持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして、日工はこれからも進化を続けます。
日工株式会社の沿革と展望
1919年に創業した日工は、日本のインフラを支えるプラント機械メーカーとして成長し、アスファルトプラントの国内シェアは70%を誇ります。これからも顧客の経営パートナーとして、最先端の技術による課題解決に全力を尽くします。詳細な情報は、公式ウェブサイトやnoteでご覧いただけます。