グッドギビングマーク認証団体の誕生とその意義
2025年11月19日に、公益財団法人日本非営利組織評価センター(JCNE)から新たに認証を受けた3つのNPO団体が発表されました。この制度は、企業や個人が安心して寄付や支援を行えるようにするための第三者認証制度です。新たに認証を得た団体は、「セカンドハーベスト京都」、「ポパイ」、そして「全国こども食堂支援センター・むすびえ」です。これにより、グッドギビングマークの認証団体は合計で21に達しました。
NPOの信頼性向上のために
JCNEは2016年に設立され、これまでに1,500件以上の団体を評価してきました。グッドギビングマーク制度は、従来のNPO評価を継承しつつ、企業からの寄付者保護を目指す新たな取り組みと言えます。この制度では、団体のガバナンスやコンプライアンス、資金管理や情報公開の状況など多角的な視点から審査が行われます。
特に、寄付者が不安を感じる要素の一つとして、団体の善意の資金の管理能力が挙げられます。JCNEでは「どれだけ素晴らしい活動をしているか」ではなく、「資金を適切に管理できる体制が整っているか」に重点を置いています。これにより、寄付者が安心して寄付ができる環境を整えることを目的としています。
新たに認证された3団体の活動
セカンドハーベスト京都
京都府を拠点とするこの団体は、食品ロス削減に取り組んでいます。具体的には、安全に消費できるが廃棄される食品を集め、母子生活支援施設やフードパントリーに届けています。「こども支援プロジェクト」では、長期休暇前に必要な家庭へ無償で食品を配送しています。グッドギビングマークを取得したことで、同団体は自己の活動をより多くの支援者にアピールできるとしています。
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ポパイ
こちらの団体は愛知県に位置し、障害者の生活支援を多角的に行っています。具体的には、居宅介護や自立生活援助の事業を展開。特に、アートを通じて障害者の可能性を広げるプロジェクトにも力を入れています。同団体の代表者は、20年近い法人の運営を通じて地域福祉の一端を担ってきたと語ります。
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全国こども食堂支援センター・むすびえ
東京都に本拠を持つこの団体は、こども食堂のネットワークを広げ、全国どこでも誰でも利用できる環境を整えることを目指しています。同団体は地域ネットワーク支援、企業や団体との協働事業、調査・研究を通じて、こども食堂を支援する活動を行っています。
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寄付文化の健全化へ向けた取り組み
近年、日本におけるNPOの信頼性向上は重要な課題となっています。JCNEでは寄付者の信頼を得るため、例えば反社会的勢力対策や法令遵守の状況確認を重点的に行い、団体への信頼性を高めています。
グッドギビングマーク制度は、寄付の透明性と信頼性の向上を目指すもので、企業やメディアとの連携を強化しながら、その普及を進めています。また、現在56社・団体の賛同を受けており、社会全体での寄付文化の発展を目指していることが強調されています。
結論
グッドギビングマーク制度の新たな認証団体は、NPOに寄付をする際の安心感を生み出す重要な存在となりました。これからも、より多くの団体がこの認証を受け、信頼できる寄付環境が広がることを期待しています。