住友林業、ジャカルタ近郊で大規模都市開発に着手

住友林業がジャカルタ近郊で新たな都市開発に着手

住友林業株式会社（社長：光吉敏郎）は、インドネシアを拠点とする不動産開発大手シナルマス・ランドと提携し、大規模な複合都市開発プロジェクトを進めます。このプロジェクトは、ジャカルタ近郊に位置する約156.5ヘクタールの敷地で行われ、戸建分譲住宅や店舗併用住宅をあわせて約4,100戸を建設・販売する計画です。

開発の背景と概要

この地域は、ジャカルタ中心部から東南に約25キロメートルに位置し、シナルマス・ランドが1996年から開発を進めてきた「コタ・ウィサタ（Kota Wisata）」に隣接しています。コタ・ウィサタは、約480ヘクタールの広さを持ち、累計販売戸数は約11,800戸に達しています。近年のインドネシア経済の成長とともに、主に中間層の住宅需要が急増しており、特にジャカルタ郊外は都市開発が盛んです。

この新たなタウンシップでは、約110区画の商業用地も整備され、商業施設やスポーツクラブ、さらには教育機関が誘致される予定です。総事業費は約1,370億円を予定しており、販売は今年中に開始し、2041年までには引き渡しを完了する見込みです。

環境への配慮と地域貢献

住友林業は、このプロジェクトにおいて、設計や施工管理に関する技術を提供し、住宅の品質向上を図ります。また、開発地内の一部施設については木造での建設を計画しており、地区のより豊かな暮らしに寄与することを目指しています。この取り組みは環境に優しいものであり、環境認証「EDGE」の取得を目指す計画も進行中です。

生活インフラの充実

このタウンシップ内には、ショッピングモールや飲食店、クリニックといった生活関連施設が揃っているほか、ジャカルタ中心地へのアクセスも良好です。主要幹線道路（JORR2）を利用すれば、車で約40分で到着でき、非常に便利です。また、グリーンエリアが豊富に整備され、住民は快適な郊外生活を享受できます。

今後の展望

住友林業は2017年にインドネシアの住宅市場に進出し、これまでに数々の住宅開発プロジェクトを手がけてきました。本プロジェクトは、その中でも最大の規模を誇り、同国における事業拡大の重要な一歩となるでしょう。本プロジェクトを通じて、現地の不動産デベロッパーとのパートナーシップを強化し、さらなる事業機会の創出を目指します。

さらに、住友林業はアジア各地でも同様の大規模タウンシップ開発を進めており、インドネシアで培った知見を生かして、アジア全体での都市機能を包括的に開発する方針を掲げています。

このプロジェクトは、インドネシアの住宅市場における新たなモデルとなるだけでなく、地域の生活の質の向上にも寄与するものとなるでしょう。完成が待ち遠しいこのタウンシップの今後の展開に、ぜひ注目してください。