アドバンテック、AMD Ryzen™ Embedded 7000シリーズ対応の新マザーボードを発表

新たな産業用マザーボードの登場

最近、アドバンテックが産業用マザーボード「AIMB-523」を発売したというニュースが注目を集めています。この新製品は、AMDの組込みシステム向けCPU「AMD Ryzen™ Embedded 7000シリーズ」に対応しており、特にマシンビジョンシステムに最適な仕様として設計されています。

低消費電力でも高性能

「AIMB-523」は、アドバンテックが初めて提供するEmbedded 7000シリーズ対応のマザーボードであり、最先端のZen4アーキテクチャを採用しています。これによって、最大で12コアと24スレッドを実現し、計算能力と低消費電力のバランスを見事に保っています。特に、長時間にわたって稼働する必要がある産業用アプリケーションにおいて、その効果は顕著です。

豊富なI/Oインターフェース

このボードは、非常に多くのI/Oポートを搭載しています。具体的には、6つの2.5GbE LANポートと8つのUSB 3.2ポートを備えており、データ転送の遅延を最小限に抑えることができます。また、デュアルスロットのPCIe x16 Gen5スロットにより、GPUカードを追加することも可能です。これにより、映像処理やデータ解析の効率が大幅に向上します。

マシンビジョンに最適

特に注目すべき点は、「AIMB-523」がマシンビジョンシステムに特化して設計されていることです。このボードは、高解像度のカメラやセンサーと直接接続することができ、画像やビデオの精密な解析を可能にします。これにより、外観検査や物体認識など、さまざまな用途での活用が期待されています。

セキュリティと拡張性

データセキュリティの観点からも充実しています。USBタイプAポートを使用することで、USBキーロック機能を搭載し、安全性を向上させてあります。また、最大128GBのDDR5メモリをサポートしており、データ集約型アプリケーションでも優れたパフォーマンスを発揮します。

ソフトウェアとの連携

アドバンテックはハードウェアだけでなく、ソフトウェア面でも支援を行っています。エッジデバイス管理ソフト「DeviceOn」により、遠隔での監視や操作が可能で、異常を検知した際のアラート通知なども行えます。このソフトウェアにより、アプリケーションの安定した稼働が保証されます。

主な仕様

「AIMB-523」の主な仕様は以下の通りです：

- CPU: AMD Ryzen™ Embedded 7000シリーズ
- チップセット: B650
- 内蔵グラフィック: AMD Radeon™ Graphics
- メモリ: 最大128GBのDDR5対応
- 拡張スロット: PCIe x16 Gen5など
- 映像出力: HDMI、DisplayPortによるトリプルディスプレイ対応
- 使用温度: 0℃から60℃までの環境に対応

これらにより、「AIMB-523」は産業オートメーションや組込みシステムにおいて、必要不可欠なパートナーになることが期待されています。

アドバンテックの新しい「AIMB-523」マザーボードは、性能、接続性、セキュリティのすべてを兼ね備えた製品であり、将来的な産業用アプリケーションでも大きな貢献を果たすことでしょう。