心肺蘇生と希望のギャップ
2026-09-13 10:31:13

岡山大学の研究が示す、心肺蘇生と最期の希望のギャップ

岡山大学の調査が暴いた救急医療の現状



近年、救急医療の現場での重要な課題が浮き彫りになっています。岡山大学の研究チームは、心肺蘇生を望まない意思を示す患者が救急現場でどう扱われているかを調査しました。その結果、約70%の患者が心肺蘇生を受けながら病院に搬送されていることが判明しました。

この調査は、全国791の消防本部を対象に行われ、心肺蘇生を中止する手順が整った消防本部は約半数にとどまっています。また、そのうち半数以上は、1年間に一度もその手順を使用していないという結果も示されました。

意思の重要性



「心肺蘇生を望まない」という意思表示がされながらも、救急隊は原則として心肺蘇生を続けるという現実。このことは、患者の最期の希望を無視する形になっています。死亡時に自らの希望を受け入れることなく、心肺蘇生を受けることは、特に高齢者などにとって過酷な状況です。

岡山大学医学部救命救急・災害医学の田邉綾客員研究員は、「心肺蘇生は救命において有効ですが、身体に与える負担を考慮することが必要です。患者の意思を尊重し、穏やかな最期をサポートすることが救急医療の大切な役割です」と述べています。

ルールの必要性



この研究から浮き彫りになったのは、心肺蘇生に関するルールの欠如と、既存のルールが実際に機能していないという二つの課題です。患者の最後の願いを社会全体で受け止めるためには、法律や手順を整えるだけでなく、各関係者が迷わずそれを実行できるシステムの構築が求められます。

今後の展望



田邉研究員は、本調査結果を基に、今後救急隊や医療機関、家族が連携し、より良い医療環境を作ることが求められると強調しています。各家庭で、元気なうちに「もしも」の時の話し合いをしておくことで、患者の願いを叶える第一歩となるでしょう。

全国的なエビデンスを提供したこの研究成果は、2026年9月1日に国際医学誌『Resuscitation Plus』に掲載されました。

岡山大学の研究チームは、これからも心肺蘇生に関する研究を進めていくことで、救急医療の質の向上を目指しています。


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国立大学法人岡山大学
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岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
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086-252-1111

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