ジオテクノロジーズが新たに公開したAI向けオープンデータ
ジオテクノロジーズ株式会社が新たに提供を開始したオープンデータが、交通安全や都市計画の分野で注目を集めています。本日、同社は「道路標識分類データ」と「歩道の安全性評価データ」の二つを無償公開し、研究開発機関や教育機関におけるAIの研究推進を目指しています。これにより、安心・安全な社会の実現を後押しすることが期待されています。
オープンデータの概要
まず、今回公開されたオープンデータは、道路標識分類データと歩道の安全性評価データの2種類です。これらはG空間情報センターのウェブサイトからダウンロードが可能で、特に研究と教育の現場においてAIの学習に使用されることを意図しています。
道路標識分類データ
道路標識分類データは、全国の走行調査データから78種類に分類された標識画像とそのアノテーションデータを含んでいます。一般的にオープンデータとして提供されている海外の情報は、標識を一括りにしてしまうことが多い中、ジオテクノロジーズは日本の交通規則に即した形で標識を細分化。自動運転や先進運転支援システムの研究開発での応用が期待されています。
歩道の安全性評価データ
一方で、歩道の安全性評価データは、歩道の危険度を5段階に評価した国内で唯一の独自データです。このデータに基づく分析では、特に危険なポイントを特定することができ、交通安全施策や都市計画において有用に活用される見込みです。
AIを促進するための重要性
近年、AIが交通安全や都市計画において重要な役割を果たすようになりました。しかし、日本特有の道路事情に合ったデータの不足が問題となっており、AIの開発が遅れる要因となっています。ジオテクノロジーズは過去30年にわたって蓄積してきたデータを基に、今回のオープンデータ提供を通じて、その課題を解決しようとしています。
今後の展望
このオープンデータは、研究機関や教育機関がAIを活用した多様な研究開発に活用されることを期待されています。ジオテクノロジーズは、これによって交通安全や都市計画の分野が更に充実することを望んでいます。また、これに関連して、2025年10月に開催される「FOSS4G2025JAPAN」カンファレンスにて、同社の担当者がオープンデータコミュニティ貢献に関する講演も行う予定です。
会社についての紹介
ジオテクノロジーズは1994年に設立され、デジタル地図サービスを展開してきました。同社の製品は、自動運転の実現に向けたものやポイ活アプリなど、多岐にわたります。特に、30年間にわたり蓄積した地理空間データを用いて、リアルタイムでの人流分析を行い、より快適な社会の実現を目指しています。
本社は東京都文京区にあり、地図整備のノウハウを駆使して、新たな価値やビジネスの創出にも力を注いでいます。地図データを基にしたさらなる交通安全施策の展開が期待され、今後の活動に注目です。