震災からの10年を見つめたオーガニックセゾン「未来豊饒」の誕生
2021年6月24日、岩手県の暁ブルワリーから新たなオーガニックセゾン「未来豊饒」が発売されました。このビールは、東日本大震災からの10年を振り返り、未来への希望と豊かさを願う気持ちを込めて造られています。
ラベルデザインの由来
「未来豊饒」のラベルデザインは、岩手を象徴する郷土芸能「鹿踊」がモチーフになっています。「鹿踊」は、五穀豊饒を願い、太鼓の音と共に鼓舞される勇壮な踊りであり、今でも地域の祭りなどで受け継がれています。実際に花巻の神社で見た鹿踊りは、その力強さに感動を覚え、「共に光り輝く未来へ歩んでいこう」という願いが込められているように思えました。ラベルには、その鹿踊りの面がデザインされ、文化への敬意も示されています。
鹿踊の歴史
「鹿踊」とは、東北地方の伝統的な舞踏で、もともとは山の獣への感謝として踊られていましたが、次第に五穀豊穣を祈る踊りへと進化しました。このように、伝統芸能が地域の人々に深く根付いていることが、ビールのブランドにも色濃く影響しています。
「未来豊饒」の特徴と品質
「未来豊饒」は、オーガニックモルトとオーガニックホップに加え、遠野産のホップ「IBUKI」を使用しています。そのため、熟成期間も長く設定されており、セゾン酵母由来の爽やかな柑橘系のアロマと、ホップのキレのある苦味が絶妙なバランスを保っています。アルコール度数は4.5%と飲みやすく、誰でも楽しめるビールです。
このビールは、かつてベルギーの農家が農作業の合間に水代わりとして楽しんでいた歴史的背景もあり、爽やかな飲み心地を追求しています。
新たな挑戦と地域振興
また、「未来豊饒」は、JR東日本が企画した「東北ディスティネーションキャンペーン」にも参加しています。このキャンペーンは、「巡るたび、出会う旅。東北」をテーマにし、JR東日本の盛岡支社が地域の11のブルワリーと連携して開発した企画です。
「IWATE BEER」として展開されるこのプロジェクトは、東北地方で育まれたホップを活かしたクラフトビールを推奨し、地域の魅力を広めることを目的としています。「未来豊饒」はその一環として位置付けられており、地域の発展と連携を象徴する存在です。
商品詳細
- - 製造元: 株式会社太極舎 暁ブルワリー八幡平ファクトリー
- - 液種: オーガニックセゾン
- - 形態: 350ml cans
- - 販売価格: 495円(税込)
- - 販売数: 限定6000缶
「未来豊饒」は、八幡平の天然水を使用したオーガニックセゾンで、飲むことで大地の恵みを感じられるビールとして、これからの未来を共に築いていくための一杯です。ぜひ、このビールを手に取って、震災から10年の想いを共に感じていただければと思います。