EDRとMDR利用実態調査2024年版の発表
エムオーテックス株式会社が、情報システム担当者を対象に行った「EDR&MDR利用実態調査2024年版」の結果を発表しました。この調査は、従業員数300人から5000人を抱える企業を中心に、EDR(Endpoint Detection and Response)とMDR(Managed Detection and Response)の導入状況や利用実態を明らかにしています。
調査の背景
近年、企業が直面しているサイバー攻撃の増加に伴い、迅速かつ効果的なセキュリティ対策が求められています。その中でも、EDRは利用者の端末における異常を検知し、迅速な対応を行うための重要なセキュリティソリューションとして注目されています。しかし、導入には人的リソースが必要なため、MDRのような運用代行サービスも選ばれるケースが増えてきました。
EDRとMDRの導入が進む背景には、従来のウイルス対策ソフトでは巧妙化するサイバー攻撃に対応しきれない現状があります。企業は内部に侵入された場合を想定し、迅速に問題に対処できるようセキュリティ体制を構築する必要があります。
調査の概要と結果
この調査は2024年7月26日から7月28日までインターネットを介して実施され、合計1006人の情報システム担当者の回答を得られました。調査においては、企業のPC管理台数やEDRの導入状況、導入理由、運用の課題、MDRについての意見など、多岐にわたる質問が行われました。
EDRの導入状況
調査結果によれば、約8割の企業がEDRを導入もしくは過去に運用していると回答しました。特に、501〜1000台のPCを管理する企業が最も多く、このことからEDRの普及が進んでいることが明らかになりました。前回の2022年の調査結果と比較すると、EDRの導入企業が25%増加しており、企業がセキュリティ対策への意識を高めていることが伺えます。
EDR導入の理由
EDRを導入する最も大きな理由として、検知率の高さがあげられています。約400人がこの理由に挙げ、次いで誤検知が少ないことや、導入がしやすいことが続きました。企業は、マルウェアを迅速かつ正確に検出する能力を重視していることがわかります。しかし、EDR運用においては設定の難しさが課題として指摘されており、約290人がEDRの設定方法に困ったと回答しています。
MDRの導入実態
MDRサービスについては、約2割の企業が利用していると回答しました。MDRを利用することで、24時間365日の脅威監視が代行されることが大きなメリットとされており、検知時のアラート通知なども評価されています。その一方で、MDRに対する改善要望も存在し、サービスの質やコストに関する意見が寄せられています。
まとめ
今回の調査結果から、EDRとMDRが企業のセキュリティ体制を支える重要な要素であることが浮き彫りになりました。セキュリティ対策の重要性が認識される中で、企業はより効果的かつ持続可能な運用体制を模索しています。今後もEDRやMDRに関する情報を収集し、企業のニーズに合ったセキュリティ対策の選定が求められるでしょう。詳細レポートは公式サイトからダウンロード可能です。