東京府中にデータセンターキャンパス第一棟が着工
2023年10月、ガウ・キャピタル・パートナーズとシンガポールを拠点とするDayOneは、東京都府中市において、新たなデータセンターキャンパスの第一棟の着工を発表しました。このキャンパスは、将来的に80メガワット(MW)のIT容量を誇る計画であり、デジタルエコシステムを支える重要なインフラとして位置付けられています。
戦略的な立地
新設されるデータセンターは、東京都心から約30kmの距離にあり、高水準の運用環境が整った府中インテリジェントパーク内に位置します。このエリアは、優れた接続性と高いセキュリティを提供するデータセンター集積地として知られています。キャンパスの延床面積は約66,360平方メートルとなり、完成後は府中市内で最大級のデータセンター開発プロジェクトとされる見込みです。
最新技術の導入
第一棟は、データホールを10室備えた9階建ての構造を持ち、総IT容量は18MWに達します。コア&シェルの完成は2027年中頃が予定されており、このデータセンターはNECファシリティーズの設計のもと、長谷工コーポレーションによる施工が行われます。特に注目すべきは、高度な冷却技術の導入や再生可能エネルギーの活用によるエネルギー効率の向上で、次世代インフラにおける持続可能性を追求しています。
ESGへの取り組み
このデータセンターは、CASBEEやLEED、ISO50001といったさまざまな認証取得を目指しています。これにより、持続可能な運用と高度なイノベーションを実現していく意向が示されています。起工式には、ガウ・キャピタル、DayOneをはじめ、ユナイテッド・オーバーシーズ銀行とクレディ・アグリコル銀行などの関係者が出席し、地域のデジタルエコシステムの発展と接続性強化に向けた協力体制を強調しました。
デジタル革命の礎
「これは府中市のデジタル革命における重要なマイルストーンです。」とガウ・キャピタル・パートナーズのNicholas Tohマネージングディレクターはコメントしています。また、DayOneのJamie Khoo CEOも「クラウドやAI、次世代テクノロジーの成長を支える重要な基盤を提供することとなる」と、プロジェクトの意義を示しました。
日本市場への進出
日本は世界的に見ても最大級のTier1データセンター市場を有しており、首都圏は主要なデジタルハブとして機能しています。DayOneにとって、このプロジェクトは、日本で初めて手掛けるデータセンターとなるため、期待が寄せられています。この施設は、シンガポール、ジョホール、リアウ諸島を含むSIJORI戦略の成功の後、グローバルなプラットフォーム拡大への重要な一歩となるのです。閉じられたデジタルエコシステムにおいて、ガウ・キャピタルとDayOneの合流は、今後の日本のデータインフラに大きな影響を与えることでしょう。
プロジェクトが進む中、両社は相互の専門性を活かしながら、日本のデータエコシステムの発展に寄与することを目指しています。今後の進展に注目が集まります。