未来を変える可能性「Black Hole Recorder」
2023年3月12日に、Useless Prototyping Studioが設計した未来の情報ストレージデバイス、「Black Hole Recorder」のプロトタイプが完成しましたが、このデバイスはただのプロトタイプに留まりません。実際に東京都江東区にある日本科学未来館で、特別公開が予定されています。この展示は、ブラックホールについての基礎理論を研究した著名な科学者、アルベルト・アインシュタインの誕生日と、スティーブン・ホーキングの命日に合わせて行われ、その期間は3月14日から21日までの限定です。ただし、3月15日と16日は休館日となります。
Useless Prototyping Studioとは
このスタジオの目指すところは、「一見役に立たない」プロトタイプのデザインを通じて、科学の持つ未来への可能性を明らかにすることです。特に、科学の背後にある「未知への好奇心」が、どのように未来を形作るかを考慮に入れられており、理研のiTHEMSやクリエイティブ・ブティックのSCHEMAとaddictが参加しています。
Black Hole Recorderの概要
「Black Hole Recorder」は、数千年にわたる情報記録の技術革新を考慮してデザインされ、ブラックホールを活用した大容量の情報ストレージを目指しています。基本的には、膨大なデータを蓄積・取り出し可能で、蓄音機をモデルにしています。サイズは、高さ630mm、幅280mm、奥行き352mmで、約10の52乗ギガバイトに相当するデータを記録可能な構造です。
また、開発の背景には、理化学研究所の研究員である横倉祐貴氏が発表した、ブラックホールを情報ストレージとして用いるという理論があります。
Useless Prototyping Method
Useless Prototyping Studioでは、プロトタイプの開発が以下の3つのステップで進められています:
- - 仮説/Theory: 科学者が導き出した理論を選択
- - 空想/Imagination: その理論が未来をどう変えるかをイメージ
- - 具現/Prototyping: イメージした未来を具現化する
このプロセスは、「一見役に立たないプロトタイプ」が将来的に新しい可能性を開くかもしれないことを示唆しています。
展示情報
「Black Hole Recorder」の展示は、特に暗室空間を利用し、展示会場全体が実験的な音の収集空間となります。この空間では、周囲の音が常に録音され、未来に向けてその音をブラックホールに送る予定です。
- - 場所: 日本科学未来館(東京都江東区青海2-3-6 7階 天王星)
- - 期間: 3月14日(日)~3月21日(日、休館日あり)
- - 公開時間: 10:00~17:00
このプロジェクトを通じて、Useless Prototyping Studioは、科学の新たな可能性を探求し続けていきます。興味がある方はぜひ、その目で未来を感じてみてください!