愛媛の海での安全を学ぶ「海のそなえ体験」
2025年7月21日、愛媛県松山市の北条鹿島で開催された「海のそなえプロジェクトinえひめ」は、水難事故を防ぐための重要な講習イベントでした。この取り組みは、次世代に美しい海を引き継ぐための“海と日本プロジェクト”の一環として位置づけられています。
イベント概要
この特別イベントは午前・午後の2部構成で実施され、参加者は小中学生を中心に、合計19名が集まりました。講師を務めたのは公益社団法人日本水難救済会の常務理事、江口圭三さん。座学を通じて、参加者は「溺れる」や「流される」のメカニズムを学び、安全な水の楽しみ方を理解しました。
水難事故防止に向けた学び
夏の水辺は楽しい反面、危険が潜む場所でもあります。江口講師は、波にさらわれたり、流されたりするリスクや、足がつったり、パニックになった際の対処法について具体的に説明しました。特に、波けしブロックや急流など、潜在的な危険要因を示し、参加者には危機感を持つことの重要性を伝えました。
座学の後は、実際に海に移動し、フローティングアイテムを着用して泳ぐ体験が行われました。初めてライフジャケットをつける子もおり、不安を抱えながらも、講師の指導のもとで泳ぎ方を学び、自信を深めていく様子が印象的でした。
参加者の反応と成果
参加者たちはフローティングアイテムを装着し、波の中での泳ぎを体験。最初は不安そうだった子どもたちも、次第に緊張がほぐれ、楽しそうに水に浮かぶことができるようになりました。また、松山海上保安部の協力のもと、警戒艇が見守る中で、安全にイベントが進行しました。
海のそなえプロジェクトの目指すもの
このプロジェクトでは、愛媛県内での水難事故の発生を減少させるための啓発活動が行われています。テレビCMや土曜夜市でのブース出展を通じて水難事故の危険性を広めたり、検証取材を行ったりし、地域全体で安全性を高める取り組みを進めています。
未来に向けた取り組み
「海と日本プロジェクト」の活動は、単なる水難事故防止にとどまらず、海の環境保護にも力を入れています。このプロジェクトに参加することで、子どもたちが海の大切さを実感し、将来的には大人になってもその意識を持ち続けることを期待しています。
まとめ
海は楽しい思い出を生む場である一方、危険が潜んでいることも忘れてはいけません。この「海のそなえ体験」は、参加者が安全に海を楽しむための重要な知識を得る貴重な機会でした。今後もこのような取り組みが続けられ、愛媛の海が安全な場所となることを願っています。