NEDO Challenge for BLUE ECONOMY: 新たな海洋技術の開発へ
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、「NEDO Challenge for BLUE ECONOMY」と題し、海洋産業を中心にした懸賞金事業を新たにスタートすることを発表しました。これは、技術課題や社会的な課題解決に向けた多様なシーズを競うコンペ形式のプログラムです。このプログラムでは、特に広範囲な浅海における短時間計測・観測システムの開発がテーマに設定されており、参加者には総額約4億円の懸賞金が用意されています。
プログラムの目的と背景
本プログラムは、持続可能な海洋利用やブルーカーボン産業の活性化を目指すもので、日本の海洋産業に革新をもたらすことを目的としています。この分野は、海中の物理現象の減衰が激しいため、従来の技術では困難とされています。特に海洋付着生物の非破壊計測の必要性が技術開発の難易度をさらに高めているため、革新的なソリューションが求められています。
NEDOは、3回に分けるコンペティションを通じて、様々な解決策を募ることにより、技術のブレークスルーを目指しています。入賞者には賞金の授与だけでなく、実用化へ向けた多様な支援が提供されます。また、優勝者は大型藻類の生育状況把握のテーマなど、さらに大型の研究開発プロジェクトにも参加する機会が与えられます。
プレイベントの開催
このプログラムの詳しい趣旨や狙いを伝えるために、NEDOは2025年11月11日に静岡県静岡市でプレイベントを開催します。このイベントでは、参加者にプログラムの詳細が直接紹介されるほか、技術者や研究者とのネットワーキングの機会も設けられます。また、参加者は海洋技術の最新情報を得ることができ、ビジネス共創の場としても有用な内容となっています。
競争の具体的内容
今回の募集は1次コンペティションからスタートします。代表的なテーマとしては、「大型藻類の生育状況の把握」「船底付着生物の把握」があり、それぞれに異なる部門があります。参加者は自由に部門を選べますが、応募できるのは最大2部門までです。特に学生部門では、優勝者に100万円の賞金が用意されており、小学生も参加可能です。
競技は2026年5月に平沢マリンセンターで行われ、応募後のマッチング期間も設けられているため、参加者同士での技術交流や協力の機会も期待されています。また、未経験者向けの講座も用意されており、専門家からの直接指導を通じて実施されるワークショップも開催されます。
まとめ
海洋産業のさらなる発展を目指す「NEDO Challenge for BLUE ECONOMY」は、技術革新と新しいビジネス機会の創出を促進する取り組みです。テクノロジーの進化に寄与するこのプログラムは、特に海洋環境の保全や持続可能な開発を目指す方々にとって、大きなチャンスとなるでしょう。このプログラムに参加し、海洋産業に新たな風を吹き込むアイデアを形にしていきましょう!