粉瘤に関する誤解とその治療法：放置のリスクが大きい

粉瘤に関する誤解とその治療法

最近の調査によると、粉瘤（アテローム）について多くの人が誤解を抱いていることが明らかになりました。日本の医療法人社団鉄結会が行った調査では、約41.7%の人が「粉瘤は自然に治る」と信じていることが分かりました。これは医療的に見て非常に危険な誤解です。

粉瘤とは何か？

粉瘤は皮膚の下に袋状の構造物が形成され、その中に古い角質や皮脂が蓄積される良性の腫瘍です。しばしば「脂肪の塊」や「大きなニキビ」と混同されがちです。診察を受けずに放置してしまうと、炎症や化膿のリスクが高まり、最終的には手術が必要となります。

調査の結果

医療法人社団鉄結会が行った調査では、全国の20代から50代の男女300名を対象に粉瘤に関する認識を調査しました。その結果、31.7%のみが「自然には治らない」と認識しており、残りの約4割が誤った認識を持っていることが分かりました。

さらに、粉瘤を放置した結果について尋ねたところ、52.3%が「大きくなった」と回答し、38.7%は「炎症・化膿した」と答えました。反対に、自然に治癒したと報告した人は、わずか3.7%に留まりました。これにより、粉瘤は自然に治癒しないことが改めて確認されました。

早期受診の重要性

粉瘤で受診するきっかけとして最も多かったのは「炎症・化膿」であり、42.7%がこの理由で医療機関を訪れました。他の理由としては「大きくなったから」（28.3%）や「痛みを感じたから」（18.0%）が挙げられます。症状が悪化してから受診する傾向が強いことが明らかになり、早期に医療機関へ赴くことの重要性が浮き彫りになっています。

医師の見解

アイシークリニックの高桑康太医師は、「粉瘤は放置することで、大きくなり、また炎症を引き起こすリスクがある」と警告しています。粉瘤が感染すると、痛みを伴う『炎症性粉瘤』となり、治療には時間がかかり、傷跡も大きくなる可能性があります。

受診の目安

粉瘤に気づいた場合は、早期に受診することが推奨されています。以下の症状が出た場合には、すぐに医療機関を訪れることが必要です。

- しこりに気づいた時点
- 腫れや赤み、痛みを伴う場合
- 大きくなってきた場合

放置によるリスク

粉瘤を放置すると、次のようなリスクが伴います。

- 大きくなり目立つようになる
- 感染による炎症や化膿が起こる
- 手術が難しくなる可能性
- 最近では悪性化の報告もある

クリニックのサポート

アイシークリニックでは、形成外科専門医による診療を行っています。患者一人ひとりの症状や状態に合わせた治療プランを提案し、日帰り手術が可能です。また、傷跡に配慮した『くり抜き法』にも対応しており、通常の手術よりも小さな傷跡で済むことが期待できます。

「粉瘤かな？」と思ったら、まずは気軽にカウンセリングを受けることをお勧めします。当院では、豊富な経験を持つ専門医があなたのお悩みに寄り添い、最適な治療法を提案します。