先端技術倫理学会、AIの倫理的課題に挑む新たなスタート
2025年4月、一般財団法人学会振興財団が「VR研究倫理学会」から「先端技術倫理学会」へと改称され、新たな活動が始まります。この名称変更の背景には、急速に進展しているAIやその他の先端技術が社会に及ぼす影響の重要性があります。学会は、VRに関する倫理問題だけでなく、広範な先端技術における倫理課題にも注目し、研究や教育を進めていくことを目的としています。
新たに設置される広報委員会や検定委員会は、他の学術団体や大学との連携を強化し、検定制度を導入することにより、一般市民や教育機関の指導者、IT技術者など多様な層に向けた倫理意識の向上を図ります。
新体制の理事メンバー
学会の新理事には、先端技術や倫理の領域で著名な専門家が就任しました。具体的には、以下の方々が理事として活動します。
- - 永井由佳里(北陸先端科学技術大学院大学、理事・副学長・教授)
- - 宇佐美誠(京都大学、教授・日本公共政策学会会長)
- - 馬場惇(株式会社サイバーエージェント、AI Lab主任研究員)
- - 山本龍彦(慶應義塾大学、法務研究科教授)
- - 櫻井陽一(NTTコミュニケーションズ、担当部長・千葉大学医学部附属病院、客員准教授)
新生の先端技術倫理学会は、AI時代に向けて倫理的課題に真剣に向き合い、技術の健全な発展と社会との調和を図ることを追求します。
学会の取り組みと理念
一般財団法人学会振興財団は、2022年の設立以来、VRにかかわる倫理的課題に取り組んできました。新たに進められる「先端技術倫理学会」とは形を変えつつも、これまでの成果を基にし、AIや他の先端技術に関する倫理問題にも対応していきます。
学会長である瀬戸山晃一教授は、これからの活動において、各分野におけるガイドラインの策定や倫理審査の枠組みを構築することが続けていく方針を示しています。さらに、必要とされる倫理審査士を養成するための検定問題の策定も進められる見込みです。
所属希望者や賛助会員の募集
先端技術倫理学会では、これからの先端技術の研究開発に携わる方々や、技術の倫理的課題に興味を持つ方々を対象に入会を呼び掛けています。これからの時代に必要な倫理的感覚を養うための取り組みに、ぜひとも参加してほしいと考えています。さらに、賛助会員も募集中です。
一般財団法人学会振興財団は、これからもVRとAI、その他の先端科学技術が社会に貢献できるよう、技術と倫理の架け橋を築いていく所存です。