リアルテックファンド4号、125億円で最終クロージングを完了
UntroD Capital Japan株式会社(以下、「当社」)は、シードおよびアーリーステージに特化したディープテック・スタートアップを支援する「リアルテックファンド4号投資事業有限責任組合(RTF4号)」の最終クロージングを実施しました。このファンドは、出資総額約125億円という過去最大の規模を誇り、日本におけるディープテック特化型ベンチャーキャピタルの中でも屈指の存在となっています。
リアルテックファンドは、2025年に設立10周年を迎えるにあたり、これまでに研究者や事業家とともに100以上のディープテック・スタートアップを育ててきました。RTF4号においては、「次の10年」を見据え、新しいテクノロジーを駆使し、過去の知見やネットワークを最大限に活用して、社会実装の推進に注力します。
地方発のディープテック創出を目指して
RTF4号では、日本全国の地方における技術シーズへのアクセスと支援体制を強化し、地方の潜在的なディープテックの事業化を加速させています。具体的には、札幌市の「EZOHUB SAPPORO」や福岡市の「Fukuoka Growth Next」といった拠点を設け、地域の技術を育成する活動に力を入れています。これにより、東京に集中していた技術革新を全国に拡大し、地方発のグローバルスタートアップの創出を促進しています。
新たなパートナーの参画
また、RTF4号は2024年7月にセカンドクローズを実施する予定で、今回の最終クロージングには、株式会社産業革新投資機構や脱炭素化ベンチャー支援ファンド・オブ・ファンズを運営するMCPアセット・マネジメント株式会社などが新たに参画しています。これにより、国家的なアジェンダとして重要な技術育成や脱炭素社会の実現へ向けた取り組みが強化されます。
社会実装を意識した支援体制
リアルテックファンドは、2015年の設立以来、エネルギー、素材、宇宙、海洋、バイオなどの分野において、社会課題の解決を目指すディープテック・スタートアップへの支援を行ってきました。これまでに日本国内での投資先は85社にのぼり、25都道府県を超える地域にわたり、7割が大学や研究機関発のスタートアップとなっています。
今回のRTF4号は、これまでの10年間で築いた知見やネットワークの集大成であり、未来を支える基盤でもあります。リアルテックファンドは単なる資金提供に留まらず、ディープテックに特化した専門チームによるハンズオン支援やグローバル展開支援を通じて、スタートアップの成長を全面的にサポートしています。
また、大企業や政府機関、研究機関とのエコシステム形成にも注力し、事業化の初期段階から社会実装を意識した支援スキームを構築しています。さらに、今後もリージョナルな技術革新を促進し、日本各地の技術と国際的な社会課題との連携を強化することで、ディープテックを通じた社会変革を加速させる方針です。
まとめ
リアルテックファンド4号は、地域に根付いたディープテック・エコシステムを築き上げることで、日本の技術者や研究者が持つ優れた潜在能力を生かす新たな時代を切り拓き、より良い社会の実現に寄与していくことでしょう。今後の展開にも期待が寄せられます。