中外製薬が主催したCHUGAI INNOVATION DAY 2024
中外製薬株式会社が主催する「CHUGAI INNOVATION DAY 2024」が、11月25日と26日の2日間にわたり、東京のTODAホール&カンファレンス東京で開催されました。このカンファレンスでは、ヘルスケア領域におけるイノベーションの可能性やその実現に向けたさまざまな取り組みが紹介されました。
イベントの概要
本イベントには、ヘルスケア分野への関心が高いビジネスパーソンや学生らが参加し、両日合わせてオンラインで延べ3,802名、現地で延べ288名が参加。多様なテーマが提起され、特に生成AIや量子コンピューティングに関する議論が盛り上がりました。内容は主に、ヘルスケアの未来を創造するための施策や技術が焦点に当てられました。
DAY1: Digital Innovation
初日となる「Digital Innovation」では、生成AIがヘルスケア分野に与える影響、量子コンピュータがもたらす革新などがテーマとして掲げられ、専門家の基調講演やパネルディスカッションが行われました。
生成AIが変える医療の未来
最初のセッションでは、東京科学大学の岡崎教授が登壇し、最先端の大規模言語モデル(LLM)の開発動向を紹介。「Swallow」と呼ばれるローカルLLMの取り組みや、医療分野への具体的な応用例についても触れました。この取り組みは、医療情報の漏洩を防ぎつつ、日本独自のデータに基づいた学習を行うものです。
医療AIの現状と未来
続いて、国立がん研究センターの浜本氏が、医療AIの研究開発状況や、社会実装の進展について述べました。急速に実用化が進む中での課題にも言及し、医療分野におけるAIの役割について深く掘り下げました。
自律型AIの可能性
慶應義塾大学の栗原教授は、生成AIが人間社会に与える影響に関して語り、自ら考える自律型AIの必要性とその共生社会の可能性について検討しました。これにより高まる人間の役割についても強調されました。
業界への生成AIの影響
アクセンチュアの保科氏は、生成AIの普及がもたらす労働環境の変化について予測し、特にヘルスケア業界での具体的な活用事例を紹介しました。患者個人に焦点を当てた個別化医療の実現にも触れ、生成AIの将来の役割を考察しました。
セッションの主要な焦点
この日のパネルは業界のリーダーと参加者が直接対話する形で進行。各セッションが互いに刺激を与え合う充実した内容となりました。特に、生成AIや量子コンピュータの技術が今後のヘルスケアにどのように貢献できるかという視点が多くの参加者の関心を集めました。
DAY2: Life Science Innovation
翌日には「Life Science Innovation」と題し、個別化医療に焦点を当てた講演とディスカッションが行われました。ここでは、診断や創薬に関する革新が取り上げられ、より効果的な治療法の探求が行われました。
まとめ
CHUGAI INNOVATION DAY 2024は、ヘルスケア分野における最新のイノベーションや技術革新の議論の場として、参加者に多くの気づきを与える有意義なイベントとなりました。今後も、中外製薬をはじめとする多くの企業がこの流れを受けて、さらなる発展を遂げていくことが期待されます。イベントの詳細については、
中外製薬の特設サイトを確認してください。