リアルグローブが提供する現場情報投稿システム「REPORT&SHARE」の導入による効率化
近年、鳥獣害に対する対策が各地で進められていますが、その中でも特に手間がかかるのが「鳥獣捕獲の管理業務」です。この度株式会社リアルグローブが提供する現場情報投稿システム「REPORT&SHARE」が、九州地方におけるある自治体でこの問題を解決する事例を公開しました。
このシステムの導入により、自治体は「データの管理」や「報告書作成」における煩雑な手続きを大幅に効率化することに成功しました。
従来の方法とその課題
以前の方法では、猟友会の会員は捕獲した鳥獣の情報をデジタルカメラで撮影し、写真をプリントして用紙に必要事項を手書きし、役場に提出しました。一方で役場の職員は、この情報をパソコンに入力し、提出された用紙と写真を保管するという面倒な作業を行っていました。このため、年間数百件のデータ入力作業が必要になり、データの欠損や写真の紛失、手書きの情報が読みにくいなどのリスクも存在しました。
このように、手作業が多いために双方にかかる負担が非常に大きいことが問題でした。また、データを検索して活用するのが困難なため、鳥獣の生息地域の特定や年次比較も難しい状況でした。
「REPORT&SHARE」の導入とその利点
「REPORT&SHARE」を導入したことにより、役場の職員はデータ入力を行う必要がなくなり、猟友会の会員が現場で直接データを入力できるようになりました。この仕組みにより、報告書作成もCSV形式で簡単に行えるようになり、結果的に報奨金支払いの管理コストの削減にも成功しています。
さらに、猟友会の会員は捕獲現場で即座に報告が可能となり、申請忘れや重複申請の心配がなくなりました。そのため、申請手続きもスマートフォンで簡単に行うことができ、持ち物の軽減も図られました。
また、このシステムは住民からの被害情報収集を効率化する機能も備えており、LINEとの連携によって目撃情報を即座に共有することができます。この機能により、農家などからの鳥獣被害報告もスムーズに行えるようになりました。
進展する自治体の取り組み
九州地方のこの自治体は、増加する鳥獣被害に対処するために「REPORT&SHARE」を導入しました。日本国内での野生鳥獣による農作物被害は、令和4年度には約156億円に上るとされています。この深刻な状況の中、自治体はこのシステムを活用することで効率的な撃退策を確立しつつあります。
まとめ
リアルグローブが提供する現場情報投稿システム「REPORT&SHARE」は、鳥獣捕獲管理業務の効率化に大きな効果を発揮しています。システムを導入することで、業務負担の軽減だけでなく、データの活用が進むことで対策の強化に繋がることが期待されます。今後もこのような取り組みが各自治体に広がり、持続可能な社会の実現に寄与することが望まれます。