「MatriMix (511)」登場
2021-10-22 14:35:58

ニッピの新たな三次元培養基材「MatriMix (511)」が医療分野に革命をもたらす

ニッピが新たに投入した三次元培養基材「MatriMix (511)」



2021年10月、株式会社ニッピは、再生医療や創薬の分野で注目される三次元培養基材「MatriMix (511)」の販売を始めました。この基材は、コラーゲンとラミニンの511E8断片、さらにヒアルロン酸を成分とし、生体内に近い環境を再現することを目的としています。

三次元培養の重要性


近年、細胞の培養は2次元から3次元の環境へとシフトしています。この変化は、細胞がより自然な形で自己組織化し、機能を発揮するために不可欠です。特に再生医療や創薬において、細胞外マトリックスの役割は重要であり、ニッピの「MatriMix (511)」はその要求に応えるものです。

MatriMix (511)の特長


「MatriMix (511)」は、その配合により多様な細胞の組織形成を可能にします。特に、発生期細胞や株化がん細胞、さらには患者由来のがん組織のオルガノイド培養において高い汎用性を持つことが特長です。細胞の成長を活性化し、よりリアルな生体反応を引き起こすことが期待されています。

オルガノイド培養による新たな研究の展望


例えば、MatriMix (511)を用いたマウスの発生期細胞の三次元培養では、各臓器に関連するマーカーが染色された細胞集合体が観察されました。これにより、腎臓オルガノイドや腸オルガノイド、肝オルガノイドの形成が効果的に行われたことが示されています。

オルガノイド形成の図

がん細胞の研究への応用


また、「MatriMix (511)」はがん研究においても注目されています。この基材を使用した株化がん細胞の培養においては、細胞間接着や基底膜の形成が的確に観察され、そうしたデータは今後のがん治療に向けた研究にとって非常に貴重です。特に、患者由来の大腸がん幹細胞の培養では、腫瘍マーカーが確認され、臨床研究への応用が期待されています。

今後の展開


ニッピは「MatriMix」シリーズのラインナップを拡充する計画もあり、今後の製品開発に力を入れていく方針です。特に、さまざまな細胞に対する適応性を持つ製品の開発が進められています。

まとめ


ニッピの「MatriMix (511)」は、再生医療や創薬に革命をもたらす可能性を秘めた新しい基材です。そもそも、細胞培養において生体内環境に近い形を再現することは、さまざまな生物学的プロセスを解明するための鍵となります。今後の発展に注目が集まっています。また、興味がある方は【MatriMixオフィシャルサイト】で更なる情報を得ることが可能です。今後の研究や製品展開に期待が寄せられています。

会社情報

会社名
株式会社ニッピ
住所
東京都足立区千住緑町1-1-1
電話番号
03-3888-5111

関連リンク

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