屋久島の子どもたちが自然と学び合う新しい環境づくり

屋久島の自然環境を守りながら、地域の子どもたちに持続可能な学びの場を提供するため、平川商事株式会社が運営する『sankara hotel&spa 屋久島』が新たな取り組みを始めました。これまでに、神山小学校の灌漑事業に対してサンカラ基金を通じて寄付を行い、農業用の給水管を通じて安定した水の供給を実現しました。

神山小学校の取り組み

屋久島町立神山小学校では、子どもたちが自らの手で学び育つ環境を整えるため、校内に人工の観察池と畑を設けています。ここでは屋久島特産の里芋「かわひこ」などの伝統野菜が育てられ、また在来の動植物が観察されます。しかし、過去数年間、台風や大雨によって給水源の水路が詰まり、断水が続いていました。そのため、給水の安定が求められていたのです。

地元の保護者たちの努力により、農業用の給水管から直接水を引く計画が進められ、このプロジェクトに必要な経費としてサンカラ基金が活用されることになりました。

2025年の学習発表会

2025年2月28日には、神山小学校で学習発表会が行われ、サンカラスタッフも参加し、子どもたちの成果を見守りました。この日は、農業を担当する5年生が鹿児島のシェフに手紙で料理の相談をしたことがきっかけとなり、学校で収穫した里芋を使った料理教室が開催されたお話をシェアしました。また、6年生は観察池の清掃活動を行い、オオウナギが生息する池を管理する様子を発表しました。

待望の通水式

発表会の後には、観察池と畑への通水式が行われ、これにより新たなステージへと飛躍しました。子どもたちからは、「頑張って引き継いでいきたい」との声が上がり、この灌漑事業が未来につながることを実感しました。

サンカラ基金の意義

サンカラ基金は、世界自然遺産「屋久島」の自然保護と地域貢献を目的とした基金です。宿泊客からの寄付金を集め、屋久島の自然や地域への支援に使われています。サンカラホテルは、うみがめの保護活動や登山道の整備など、長期的に屋久島の自然環境保護に貢献しています。

まとめ

『sankara hotel&spa 屋久島』は、自然と共生しつつ、地域社会の発展にも寄与することを目指しています。屋久島の子どもたちの未来を見守るこの取り組みは、持続可能な社会の構築にも寄与する重要な一歩です。再生可能な水源を確保したことで、子どもたちがより良い学びを得られる環境が整いました。これからも、地域の自然と人々との共生を進めていく中で、屋久島の美しい自然環境を守り、次世代へと引き継いでいくことが期待されます。