出光興産が手がけるCO2除去ファンド、グローバルな環境対策の一翼を担う

出光興産がかける期待のCO2除去ファンド



出光興産株式会社は、CO₂除去技術(Carbon Dioxide Removal、以下「CDR」)に専念したスタートアップに対し、投資を行う新たなファンド「Carbon Removal Partners - Systemic Ventures I SCSp」に出資することを発表しました。このファンドはスイスに本社を持つCarbon Removal Partners AG(CRP社)が運営しており、同社はCDR分野での高い専門性を誇るベンチャーキャピタルです。

CO₂削減に向けた重要なステップ



2050年までのカーボンニュートラルの実現には、単なるCO₂排出量の削減では不十分です。大気中のCO₂を除去する「ネガティブ・エミッション」が求められています。CDRは、その実現に向けた鍵となる技術であり、大気中からCO₂を直接あるいは間接的に取り去る方法として、さまざまなアプローチが模索されています。主な手法には、自然由来型(植林や土壌炭素貯留など)と技術主導型(DACCSやBiCRS、風化促進など)があります。

出光興産は、本ファンドを通じて、これらの手法を積極的に想定した投資戦略を形成しています。特に、先端的なCDR技術開発を目指すスタートアップや、カーボンクレジット市場の創出に貢献する事業に対する投資を行うことで、社会資本の整備に寄与します。

CRP社とのパートナーシップの重要性



CRP社はCDRに特化したベンチャーキャピタルとして、アカデミアや研究機関とのネットワークを生かし、共同研究や実証プロジェクトを展開しています。このようなシナジーが、出光興産の持続可能な成長に寄与することが期待されています。また、出資を通じてCRP社とのパートナーシップを構築することで、多様な技術やプロジェクトに対する実務的な知見を深めていく方針です。

持続可能な未来に向けた取り組み



出光興産は、2022年11月に発表した中期経営計画において、2030年までにScope 1とScope 2の排出量を2013年度比で46%削減し、2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げています。この目標達成のため、特に海外のスタートアップや関連機関との連携を強化し、国内外のパートナーと協働することに注力しています。また、北米地域においてはCDRの先進市場をターゲットとし、技術トレンドの把握や実証機会の拡大に努めています。

まとめ



出光興産が手がけるCO₂除去ファンドは、環境対策における先端的な取り組みの一環です。持続可能な未来を実現するためには、業界全体での協働が欠かせません。出光興産の戦略的な投資が、カーボンニュートラルへの道を開くきっかけとなることを期待したいものです。

会社情報

会社名
出光興産株式会社
住所
東京都千代田区大手町1-2-1
電話番号
03-3213-3115

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