建設業におけるDX推進の現状
近年、多くの業界がデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める中、建設業界も同様の流れにあります。しかし、株式会社ワールドコーポレーションが実施した最新の実態調査によると、この分野で全社的にDXを実施している企業はわずか1割にとどまっていることが明らかになりました。ここでは、調査結果から見える建設業界のDXの課題や未来への展望について詳しく解説します。
調査の背景と目的
建設業界は、これまで多くの課題を抱えてきました。特に、人手不足や高齢化が進む中で、効率的かつ生産性の高い業務遂行が求められています。そこでDXの導入が急務となるわけですが、実際にはどのような現状にあるのか、国の機関が発表した『DX白書2023』に基づく調査からその実態を探ります。
DX推進の目的と全体的な進捗状況
調査において、66.7%の経営者が「DXの目的は生産性向上」と回答しました。一方で、31.3%は未着手であることが明らかになり、DX推進が進んでいる企業はわずか10.3%にとどまっています。これにより、多くの企業がDXの必要性は認識しつつも、具体的な取り組みには至っていないことが浮き彫りとなりました。
特に「BIM/CIMの活用」や「クラウド施工管理」など、基幹業務のデジタル化が未整備であるという真実が、業界のDX遅れを示しています。このような状況では、競争力を維持することが非常に困難になります。
人材不足がDX導入の壁に
調査の結果、DX推進の最大要因として「DX推進人材の不足」が47.2%と高い割合で挙げられました。さらに、ICTやデジタルスキルを持つ現場社員が不足していることも問題視されています。このような人材面の課題が、DX推進に大きな壁を作っていることがわかりました。
また、導入コストや予算の確保の難しさや、経営層の意思決定の遅さも組織的な障壁として存在しています。
外部リソース活用の重要性
人材不足を解消するためには、社内育成が必要ですが、68.3%の企業は難しさを感じていると答えています。そこで、外部リソースの活用が現実的な解決策として注目を集めています。実際、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)やICT人材の派遣などに対する需要が高まっています。これにより、専門性の高い外部知識を取り入れることで、DX推進を加速させることができます。
ICT人材不足が受注機会に与える影響
さらに調査では、ICT人材不足が受注機会に直撃している現実がありました。33.7%の企業が受注を断った経験があると回答し、今後起こり得るリスクを抱える企業は85.7%にのぼります。これは企業の収益機会を直接的に制約する要因となっており、建設業界の競争力に深刻な影響を与えています。
ワールドコーポレーションの取り組み
株式会社ワールドコーポレーションは、このような課題に対して、DX推進のための人材育成および派遣を行っています。デジタルツールの導入においては、現場管理ツール「SPIDERPLUS」を活用し、工数を大幅に削減する支援を行っています。また、ドローン測量ソフトの「くみき」を提供するスカイマティクス社との提携を通じ、新たなDXスキルの習得を促進しています。
このように、ワールドコーポレーションは人材とテクノロジーの融合を図り、現場の人手不足解消と業務効率化を進めるために、今後も積極的な取り組みを続けていく予定です。
まとめ
建設業におけるDXの現状は厳しいものの、ワールドコーポレーションのような企業がその推進に尽力しています。業界全体がこの課題に立ち向かうことで、よりよい未来を築いていけることを期待します。