白浜町で描く新しいキャリアの未来
和歌山県の白浜町で、オーエス株式会社(本社:大阪市北区)が独自のリゾートサテライトオフィス「ANCHOR」を運営しています。この場所を拠点として、近畿大学経営学部と連携し、「白浜LIFEを考えよ~新しいキャリアの在り方Work&Life~」というテーマで共同研究を実施しました。プロジェクトは、5か月にわたる活動を経て、2023年1月16日に成果発表会を行いました。
プロジェクトの背景
白浜町は近年、人口減少が全国平均を上回る速さで進行しており、若年層の流出が深刻な問題となっています。地元に高校や大学が存在しないため、若者たちは他の地域へ移り住む傾向が強く、これが地方経済にも影響を及ぼしています。また、オーエスが掲げる働き方改革やリモートワークの普及により、地方への移住が注目されています。
このような状況の中で、オーエスは白浜町での新たな働き方の可能性を探るため、今回のプロジェクトを通じて若年層の定着を促進すべく、新卒就職や地方移住施策の検討を行いました。
成果発表の内容
発表会では、白浜町への移住者や町内に拠点を持つIT企業へのインタビューを基に、実施したアンケート調査の結果が報告されました。この調査により、大学生が気軽に参加できる1日インターンシップや、企業と住民との座談会、セカンドキャリア向けプログラム案など、具体的な提案が発表されました。
提案の概要
発表内容の一部は以下の通りです:
1.
1日インターンシップの開催
大学生が白浜町での生活や働き方を体験できる1日インターンシップの実施。地元企業や住民との座談会を通じて、リアルな職場環境を体感します。
2.
1泊2日体験型インターンプログラム
1泊2日でのプログラムを用意し、IT企業やリゾートオフィスの見学、地元イベントへの参加を通じて、白浜町の魅力を深く知る機会を提供します。
3.
オンライン説明会「リモートジャーニー」
自宅から参加できるオンライン説明会を開催し、白浜町の雇用状況や地域の魅力を紹介。移住への関心を高めます。
4.
転職希望者向け説明会
東京で開催する説明会では、白浜町に移転したIT企業の社員が、リモートワークの実態や生活情報を具体的に紹介します。特産品の試食会や移住者の体験談も交え、白浜町の魅力を伝えます。
調査結果のハイライト
調査によると、大学生が新卒時に地方を選択肢に入れる割合は21.8%でしたが、入社5年目以降のキャリア形成を考える段階では28.2%に増加します。この結果から、地方でのキャリア形成は、転職や転勤を考える段階でより具体的な選択肢となると考えられています。
参加者の声
プロジェクトに参加した大学生たちは、地元住民とのインタビューを通じて、地域のニーズや価値観についての理解が深まったと語っています。データ分析や現地調査の重要性を学び、企画提案力も向上したとのことです。彼らは、白浜町における新しい働き方が今後どのように展開していくか、期待を寄せています。
結論
このプロジェクトは、白浜町における若年層の定着や地方移住促進に向けた重要な第一歩となりました。今後もオーエスや近畿大学との連携を深めながら、新しい働き方や暮らし方の可能性を模索していく所存です。将来的にはこの取り組みが、地域全体の活性化に寄与することを目指しています。