羊の生育と健康を支える発酵飼料
埼玉県深谷市に本社を構える寿産業株式会社が、特に畜産における革新的な取り組みを展開しています。これまで主に牛用として設計された発酵飼料が、羊の繁殖と肥育にも広がりを見せているのです。これにより、羊の健康や生育促進のみならず、飼育環境の匂い改善にも貢献しています。
発酵飼料の効能
寿産業の発酵飼料は、牛の消化器官に基づく研究から生まれました。羊もまた反芻動物であり、構造的に似ているため、牛向けの知見を羊に転用することができると期待されています。例えば、北海道のいくつかの牧場でこの発酵飼料が試験的に導入された結果、羊の成長速度が向上し、同時に排せつ物や体臭の軽減が確認されたのです。
この発酵飼料の魅力は、その香味により嗜好性が高まることや、脂肪の蓄積を抑えながら肉質を向上させる点です。高品質な肉を求める羊農家にとって、これは大きなメリットと言えるでしょう。
商品ラインナップ
寿産業は、地域に応じたさまざまな発酵飼料を提供しています。例えば、ボディコンディションを整える「バイプロゲインUNO」と「バイプロゲインNEO」は、それぞれ異なる機能を持ち、飼育現場での成果を上げています。
1.
バイプロゲインUNO
国産大豆やみりん粕を使用し、高タンパク質の発酵飼料です。成長促進や肉質の改善に特化しています。
2.
バイプロゲインNEO
繊維を生かして消化吸収を助ける設計で、飼料の栄養を最大限活かします。
一方、北海道向けの「北海バイプロブレンド」と「北海シープスペシャル」は、地元の素材を生かしながら、全成長ステージで活用できるように設計されています。これらの製品は、粗飼料と配合飼料との相性を最適化し、飼料の消化吸収率を向上させる役割も果たしています。
現場の声
実際に発酵飼料を導入した羊牧場の梅坪取締役からは、「4月・5月に生まれた子羊が、例年よりも早く成長している」との報告があり、その効果は明らかです。さらに、排せつ物の匂いや羊自体の体臭が軽減され、飼育環境の向上にも寄与しているといいます。
羊農家にとって、発酵飼料は繁殖と肥育の新たな選択肢として期待されています。寿産業は今後も、反芻動物への飼料の開発を進め、生産性の向上と快適性を両立させた提案を行っていくことを目指しています。
会社概要・お問い合わせ
寿産業株式会社は、1948年に創業し、牛専門の飼料製造と販売に特化しています。その本社は埼玉県深谷市、北海道には白老工場があります。興味のある方は、ぜひ公式サイトやお問い合わせ先までご連絡ください。