推し活ユーザーに聞いた「オタバレ」の実態とその波紋
はじめに
オタク文化が広がり、多くの人が自分の「推し」を持つようになった現代。しかし、推しの存在を周囲に知ってもらうことには、一種の不安が伴います。株式会社ブックリスタが運営する推し活アプリ「Oshibana」が行った調査によれば、595人の回答者が「推しバレ」に関するリアルな体験を語っています。今回はその結果をもとに、推し活ユーザーの悩みや工夫を探ります。
調査の概要
本調査は2025年5月から6月にかけて実施され、結果として10代から60代の多様な層の声が集まりました。特に10代の回答が多く、全体の64.2%を占めました。これは、若年層による推し活の重要性を示しています。
推し活の楽しさとバレに対する不安
多くのユーザーが推し活を楽しんでいる一方で、「周囲にどう思われるか」という不安の声も少なくありません。「もちろん自分の推しを隠す必要はないが、からかわれるのが怖い」という意見が目立ちました。例えば、ある10代の女子は「隠さないからこそ、特に仲良くもない人にイジられるのがイラッとする」と語っています。
反対に、「自分の推しをオープンに楽しむことで、好きなものを共有できる喜びが大きい」という意見もありました。このように、推しをどのように公開するかに関しては、人それぞれのスタンスが存在するようです。
推しバレを避けるための工夫
調査の中では、推しを隠すためにどのような工夫をしているかについても触れられました。多くのオタクユーザーは「見せない」「話さない」「持ち歩かない」を徹底しています。たとえば、「オタクグッズは外に持ち出さず、自宅に置いておく」「友達と繋がるSNSでは推し活の内容を一切公開しない」といった声が挙がりました。特にSNSでは、アイコンや背景、使用スタンプなどに内容を盛り込まないことが重要とされています。
また、ある20代女性は「余計なトラブルを回避するために、SNSのプロフィールには推し関連のものを載せない」と語り、目に見えない工夫を感じさせます。こうした工夫は、推し活をする上での悩みを軽減していることを示唆しています。
バレたくないポイントとは?
一方、調査では「自分の推しがバレるポイント」も挙げられました。たとえば、~服装やスマホの使い方~は非常に気づかれやすいという意見が多くありました。「オタク用語が自然に出てくるとオタクだと分かる」「話し方に特徴があってオタクかもと感じる」といった意見が多く寄せられています。特に、スマホの持ち方やアプリの使い方によって、オタクであることがバレる可能性が高いようです。
推しバレを乗り越えるために
この調査を通して見えてきたのは、推し活における「バレること」への不安と、それを乗り越えるためのさまざまな対策です。若者たちは、推しを応援する楽しさと、周囲の目を気にする気持ちとを常に両立させながら推し活を行っています。次回の調査では、「推し活の家族バレ」についても取り上げる予定です。家族にどう思われるか不安を抱えるオタクたちの実情にも注目です。