Headline Asia、AI為替リスク管理システム開発のトレーダム社に出資
グローバル投資ファンドのHeadline Asiaが、AIを活用した法人向け為替リスク管理システム「トレーダム為替ソリューション」を提供するトレーダム株式会社に出資したことが明らかになりました。今回の出資は、合計8社による第三者割当増資で、調達額は4.13億円にのぼります。Headline Asiaはリード投資家として、トレーダムの今後の成長を強力に支援していく姿勢を示しています。
急成長を続けるトレーダムと「トレーダム為替ソリューション」
トレーダムは、2022年から現在にかけての変動の激しい為替相場において、企業の海外取引における為替リスク管理の課題に着目し、AIを活用した革新的なソリューションを提供しています。
「トレーダム為替ソリューション」は、為替リスクの可視化、AIによるトレンド予測に基づいたヘッジガイダンス、ヘッジ効果の分析という3つの主要機能を備えています。このシステムは、中小企業から大企業まで、製造業、小売業、食品業界、商社、IT企業など、幅広い業界の60社以上に導入されており、既に資生堂、ジャパネットたかた、MIXIといった大手企業もその顧客に名を連ねています。
サービス開始からわずか15ヶ月で、契約済み年間利用料(ARR)が1億円を突破するなど、急成長を遂げています。これは、サービス開始時のARRと比較すると30倍もの増加に相当し、市場からの高い評価とニーズの高まりを反映しています。
エンタープライズプラン開発への加速
今回の資金調達により、トレーダムは「トレーダム為替ソリューション」の更なる高度化を目指し、エンタープライズプランの開発を加速させます。具体的には、グローバル外貨取引管理、ヘッジ取引管理、ワークフロー機能の強化などを予定しており、大企業の複雑なニーズにも対応できる、より洗練されたシステムの提供を目指しています。
Headline Asiaとトレーダムのシナジー効果
Headline Asiaは、IVS2023 LAUNCHPAD KYOTOというピッチイベントでトレーダムと出会い、その革新的な技術と大きな市場性に着目し、出資を決断しました。Headline Asiaは、BtoB SaaS分野における豊富な経験とグローバルなネットワークを活かし、トレーダムの事業拡大を強力に支援していくと表明しています。
トレーダムの浦島社長と阪根社長は、Headline Asiaからの出資を非常に喜び、そのサポートを今後の事業成長に不可欠なものと位置付けています。一方、Headline Asiaの田中氏と西島氏は、トレーダムの想定以上のエンタープライズ企業への導入実績に驚きつつ、今後のグローバル展開などへの支援を約束しています。
Headline Asia:グローバルな投資実績
Headline Asiaは、アメリカ、ヨーロッパ、ブラジル、アジアに拠点を置くHeadlineグループのアジアチームとして、日本や東南アジアを中心に投資活動を行っています。約500億円規模のファンドを運用し、freee、WealthNavi、ジモティなど、数多くの成功企業への投資実績を誇ります。
今回のトレーダムへの出資は、Headline Asiaの日本およびアジア市場における更なる投資戦略の一環であり、AIを活用したFinTech分野への積極的な投資姿勢を示すものです。トレーダムの今後の成長と、Headline Asiaとの連携による相乗効果に、大きな期待が寄せられています。