ベネッセとトヨタ、Udemy Business活用の調査結果を発表
株式会社ベネッセコーポレーションとトヨタ自動車が共同で行った調査が発表され、法人向けオンライン動画学習プラットフォーム「Udemy Business」の利用について明らかになりました。この調査は、トヨタがデジタル人材を育てるための戦略的支援の一環として行われ、定期的にデータ収集がなされています。注意すべき点は、調査結果がどのように業務に活用されているかです。
調査の目的と経緯
ベネッセとトヨタは2019年からUdemy Businessを活用し、トヨタのデジタル人材育成を支援してきましたが、特に2023年からは定期的なデータ収集を行い、従業員の学習成果や意識の変化を可視化しています。このプロセスを通じ、トヨタグループ全体の人材育成に寄与する施策が生み出されています。
調査結果の主な指摘
調査結果からは、組織単位でのUdemy Businessの利用が「学びの業務活用実感」に高い影響を与えることが判明しました。具体的には、従業員が個人での学びから、チーム単位での学習に切り替えた結果、業務改善や新しい業務対応の意識が高まったとされています。
組織単位の効果
トヨタでは、従来の「個人手挙げ」方式からチームによる「組織単位での利用」に移行したところ、従業員の学びに対する意識が高くなり、結果として業務活用の意実感も向上しました。特に、定期的な声かけや学習者同士の情報共有などのサポートがその背景にあるとされています。
学習動機の多様化とその対応
次に、組織単位の利用が広がる中で、学習者の動機づけの収束が見られました。多様な背景を持つ従業員が増えることで、学習への外発的動機から内発的動機への促進が課題として浮かび上がりました。これに対し、学習支援の施策を見直し、一定の自由度を持たせながらも、育成方針に基づいたサポートが求められました。
今後の取り組みと施策
この調査の結果を受け、ベネッセとトヨタは以下のような新たな施策を展開していくことを決定しました:
1.
デジタル人材育成の認知啓発
トヨタ内部でのデジタル人材の役割とその学習内容を体系化し、ベネッセがワークショップを通じて支援。
2.
スキルの可視化
学習者に対してデジタルバッジを取得することを促し、スキルを明確にした上で、一部グループ会社への展開も見込まれています。
3.
データに基づいた戦略の実施
定期的な調査を通じて、得られたデータを基に人材育成戦略を推進する方針です。
事業の影響と今後の展望
トヨタ自動車が進めるこの取り組みは、日本の人材育成において広く効果を示すものであり、企業が求める自律的な学びを促す大きな力となるでしょう。今後もベネッセとトヨタは、企業と個人の持続的な成長を支援する姿勢を貫きつつ、業界全体の技術革新を後押ししていきたいと考えています。
このように、ベネッセとトヨタが共に推進するデジタル人材育成の取り組みは、今後の企業に求められる人材戦略の一つとして注視されることでしょう。