被爆電車の新刊
2017-11-21 17:18:59
原爆投下後3日目に運行再開、被爆電車のビジュアルブック発売
被爆電車75年の旅に迫るビジュアルブックの発売
広島で77年前、原爆が投下された直後の街は、人々の生活や希望を一瞬で奪われましたが、その中でも希望の光を投げかけた存在がありました。それは「被爆電車」です。広島の路面電車は、1945年8月の原爆投下からわずか3日後の8月9日には運行を再開し、復興のシンボルともなりました。そんな「被爆電車」にスポットを当てたビジュアルブック『被爆電車75年の旅』が、2017年11月23日に発売されました。これは広島電鉄の開業105周年に合わせた発刊です。
この書籍は、著者である小野塚謙太氏が多くの資料と関係者のインタビューをもとに、75年間にわたる「被爆電車」の物語を描き出しています。書籍内では、車両のメカニズムや歴史を詳しく解説し、復興初期の厳しい状況下で運行を支え続けた電車たちの実像に迫ります。現存する3両の被爆電車は「広島の誇り」と呼ばれ、今もなお、街を力強く走り続けています。
特に注目すべきは、200点以上のフルカラーの写真版が掲載されている点です。著名なカメラマンによる貴重な写真が数多く収められ、被爆電車が目撃したであろう歴史の一瞬を感じられる内容となっています。また、戦争中に若き日に電車の運転士を務めた少女たちのインタビューも収録されており、当時の貴重な証言を通して時代背景や人々の思いを知ることができます。
さらに、戦争体験を漫画で描いた『原爆に遭った少女の話』も全編収録されており、戦争がもたらした影響を今に伝えています。これらの情報を通じて、読者は被爆電車がただの交通手段であるだけでなく、広島の復興、そして人々の心の再生に大きな影響を与えた存在であることを理解するでしょう。特に、被爆からの復興の道のりを追体験できる内容は、一般の人々にも深い感動を呼ぶ要素となっています。
本書には「路面電車でめぐる広島の街ガイドマップ」が付属されており、訪れる際の参考にもなります。広島を訪れたら、ぜひ実際に「被爆電車」に乗って歴史を感じていただきたいと思います。
広島の復興の象徴として称えられる被爆電車とその歴史をまとめたビジュアルブックは、ただの電車のファンだけでなく、多くの人々にとっても意義深いものとなるでしょう。ぜひ一度手に取って、広島の復興と希望の光を感じてみてください。
会社情報
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東京恒産株式会社
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- 東京都豊島区駒込1-32-1駒込富士ハイツ602
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