新しい研究用試薬「Biotin-sRAGE」の登場とその特長

研究用試薬「Biotin-sRAGE」とは

株式会社森永生科学研究所が2025年5月26日より新たに発売する「Biotin-sRAGE」は、注目される加齢性疾患や糖尿病合併症の研究に大きな影響を与えることが期待される試薬です。この製品は、ヒトの特定受容体であるRAGE（Receptor for advanced glycation end products）を基に、遺伝子組換えカイコによって生産されたビオチン化ソリュブルRAGE（sRAGE）です。

RAGEとは？

RAGEは、糖尿病やアルツハイマー型認知症などの病理に深く関与している一回膜貫通型受容体です。血中では可溶性RAGE（sRAGE）としても存在し、さまざまな終末糖化産物（AGEs）と結合してその活性を評価することができます。そのため、RAGEは加工食品や生理学的な反応において重要な役割を果たしています。

Biotin-sRAGEの特長

Biotin-sRAGEの最大の特長は、その分子にビオチンが一分子付加されていることです。これにより、各種検出系に非常にスムーズに活用できます。特に、Biotin-Streptavidin相互作用を利用することで、AGEsとsRAGE間の結合活性が簡単に評価できるようになります。

もう一つの大きな利点は、カイコ発現系で生産されたことによる保存安定性の向上です。従来の大腸菌発現系に比べ、Biotin-sRAGEは保存時の安定性に優れ、長期間の保管が可能です。これにより、研究者は安心して試薬を使用することができます。

特許と研究の基盤

「Biotin-sRAGE」は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の特許実施許諾を受けており、特許第6617110号および特許第7262102号が取得されています。これにより、研究者は公式に認められた方法でこの革新的な試薬を利用でき、さらに研究が進むことが期待されます。

今後の展望

この新製品に関する詳細情報は、2025年5月下旬に株式会社森永生科学研究所のホームページで発表される予定です。加齢性疾患や糖尿病関連の研究促進に貢献し、新たな治療法の発展が期待されるところです。

いち早く情報をキャッチしたい研究者の方は、ウェブサイトをチェックすることをお勧めします。新しい研究の扉を開くため、是非「Biotin-sRAGE」を活用してみてください。

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