2025年に行われる大阪・関西万博では、全く新しい形のファッションが展示される予定です。大阪ヘルスケアパビリオンの一部として設置される「リボーンチャレンジ」では、株式会社桃谷順天館やオーミケンシ株式会社、株式会社東紀繊維、マツオインターナショナル株式会社といった企業が共同で「未来のファッション」をテーマにした展示物を発表します。これらの企業は、関西の繊維業界と化粧品メーカーが異業種で連携し、革新的なアイデアを形にするプロジェクトに参加しています。
目を引く展示内容は、「光合成する服」「透明に見える服」「希望の服」といったユニークなアイテムです。これらの衣服は、環境配慮や新たな技術を取り入れ、未来の地球に対する希望のメッセージを発信します。
光合成する服
「光合成する服」は、自然との共生をテーマにしており、特殊なメッシュ状の生地に種子を植え、裏地には保湿効果のある「モイストファイバー®」を使用しています。この服は着用者の肌の保湿を助けるだけでなく、植物育成にも貢献するという新しい試みです。自然と人間の共生を考えたこの服は、肌トラブルのない未来にもつながるかもしれません。
透明に見える服
次に「透明に見える服」は、光学迷彩の技術を利用して作られています。服を着ることで着用者が周囲の景色と溶け込むような演出を実現します。この技術は、光の反射とプロジェクションマッピングを活用し、まるでSF映画の一場面のような未来感を醸し出します。この服はまだ開発途上ですが、様々なアイディアが組み込まれる可能性があります。
希望の服
さらに「希望の服」は、広島市に寄贈された千羽鶴をモチーフにしたプロジェクトです。オーミケンシ株式会社が開発した折り鶴レーヨンを使い、折り鶴から糸、そして服地へと再生させる取り組みは、未来の世代へのメッセージを伝えます。この服は平和の象徴としても機能し、展示では香りを感じながらの体験を通じて、訪れた人々に深いメッセージを届けることを目指しています。
KiraKiraゾーンと共創の重要性
出展企業は展示物を4つのゾーンに分けて共創し、「KiraKira(キラキラ)」ゾーンでは美しく未来を守ることを目指しています。このプロジェクトは、サステナブルなファッションや繊維産業の未来を描いたものであり、経済効果と環境への配慮の両立を図っています。
この「サステナブルに基づく繊維・ファッション産業の未来共創プロジェクト」は、大阪商工会議所と協同組合関西ファッション連合の主催によって実施され、2025年の万博会期中の9月23日から29日まで展示される予定です。大阪から発信される未来のファッションは、国際的な注目を集め、新しい産業の可能性を探る重要な機会となります。これにより、世界中の人々が新しいスタイルや価値観に出会うことが期待されています。新しい技術や素材を駆使したファッションが、どのように私たちの生活を変えていくのか、未来が楽しみです。