ニコンが人と機械の共創を目指してAIエージェントを導入
株式会社ニコンが、株式会社エクサウィザーズのグループ会社であるExa Enterprise AIから提供される「exaBase IRアシスタント」を導入しました。これは、株主や投資家向けの情報開示に特化した業務支援のためのAIエージェントです。この取り組みは、担当者の業務効率化を推進し、より付加価値の高いコミュニケーションに重点を置く体制を目指しています。
導入の背景と戦略
ニコンは2030年を見据え「人と機械が共創する社会の中心企業」を掲げており、その実現に向けて顧客体験やイノベーションを重視したソリューション提供に取り組んでいます。中期経営計画では、サステナビリティや多様な投資家との対話をテーマにし、これらを基盤にした経営を進めています。
今回導入されたexaBase IRアシスタントを通じて、IR業務の効率化に加え、質の高いナレッジの共有を通じた人材育成も見込まれています。特に、IR説明会や個別面談の議事録作成を迅速化し、経営層への情報提供をスマートに実現することを目指しています。
参加企業と導入の実績
exaBase IRアシスタントは、導入直後から多くの企業に採用されており、JR東日本や村田製作所、名古屋鉄道など多岐にわたる業種での導入が進んでいます。特に、名古屋鉄道は生成AI大賞2024においてグランプリを受賞するなど、その効果が広く認識されています。また、上場企業を中心に約100社がこのAIエージェントを活用し始めています。
このAIエージェントは、機関投資家との対話や株主総会、決算準備の場で活用され、関連部署間での共同作業を理解しやすく支援しています。
さらなる開発とパートナーシップ
Exa Enterprise AIは、exaBase IRアシスタントの利便性を向上させるためにフィードバックを取り入れたいと考えており、IR業務に携わる企業とのパートナーシップを募っています。企業と共により良いプロダクトを目指し、IR領域に特化したAIの実装と業務効率化を図ることを目指します。
興味ある企業はトライアル利用の申し込みが可能で、詳細は公式サイトで確認できます。
exaBase IRアシスタントの機能
exaBase IRアシスタントは、音声や動画データをもとに議事録を自動生成し、定量分析を行うことで企業に特化した情報を効果的に整理します。また、IR文書や説明会で想定される質問に対する回答案をAIが自動生成する機能も備えています。このテクノロジーを通じて、上場企業の情報開示実務を全面的にサポートし、「IR Tech」の推進を図っていきます。
まとめ
ニコンの取り組みは、AIを活用した業務の変革と効率化を通じて、企業の持続可能な成長を支える重要な一歩です。今後もAI技術の進化と共に企業のIR業務が飛躍的に成長することが期待されます。