CTCとエクサが手掛ける新たな保全ソリューション
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(通称CTC)と株式会社エクサが、工場や発電所を対象にした新たな設備保全ソリューション「CTex-Cloud for Maximo」を開始しました。これは、大規模設備の保全管理を一元化し、運用効率を向上させるSaaS型のプラットフォームです。この新しいソリューションは、電力会社や製造企業、プラント事業者に向け、今後3年間で10億円の売上を目指しています。
背景と目的
近年、工場や発電所では人手不足が深刻化しており、保全業務の効率を上げることが求められています。従来の設備点検や保全作業では、手作業によるスケジュール管理や作業依頼書の作成が多く、時間を要する上に業務の効率も悪化しているのが現状です。そこで、デジタル技術を用いて、業務フローの見直しを図る必要があります。
このような背景から、CTCとエクサは共同でCTex-Cloud for Maximoを開発しました。これにより、業務の属人化を解消し、効率的なデータ管理が実現できます。
CTex-Cloud for Maximoの主な機能
CTex-Cloud for Maximoは、以下の特徴を持っています。
1. 一元管理と可視化の実現
ユーザーは、設備リストや点検の情報、修理記録、管理コストなどを一元的に管理できます。これにより、設備の状態をリアルタイムで監視し、故障予測を行うことが可能です。さらに、人工知能を用いて点検や保全計画を自動化することで、突発的な故障を未然に防ぐことができます。
2. カスタマイズ性と拡張性
本ソリューションでは、IBM社の「IBM Maximo Application Suite」を採用し、保全管理に必要な機能を搭載しています。顧客の業務に合わせたカスタマイズが可能で、初期投資を抑えつつ、業務の効率向上が図れます。エクサは、長年の経験をもとに導入から運用までのトータルサポートも行います。
3. クラウド環境の活用
アプリケーションは、Red Hat社の「OpenShift Container Platform」を利用しており、資源効率の向上と工数削減が図られています。オンプレミスやクラウド環境に依存せずにシステムは動作するため、ユーザーにとっての利便性が高まります。
今後の展望
CTCとエクサは、このソリューションを通じて、お客様の保全業務を高度化し、デジタルトランスフォーメーションを推進していく方針です。お客様のニーズに応えた機能拡張やサービスの向上を目指し、継続的な開発に取り組む予定です。
伊藤忠テクノソリューションズは、AIやクラウド、セキュリティなどの先端技術を活用し、顧客のニーズに応える総合ITサービスを提供しています。また、エクサでは共創型サービスとしてクライアントのビジネスを支援し、設備管理の効率化にも寄与します。
これからの設備保全分野において、この新しいサービスがどのような影響を与えるか、期待が寄せられています。