岩井化学薬品株式会社がバイオインフォマティクス解析プラットフォームを開始
東京・中央区に本社を置く岩井化学薬品株式会社は、医薬品開発やライフサイエンス分野において進化する研究者のニーズに応えるべく、バイオインフォマティクスのクラウド型解析プラットフォーム「Basepair Inc.」の提供を開始しました。このプラットフォームは、次世代シーケンシング(NGS)データ解析を容易に行うことを目的とし、2025年4月15日から日本国内向けに販売がスタートします。
背景と必要性
近年、バイオインフォマティクス技術は、疾患メカニズムや新薬開発、遺伝子治療の分野において重要な役割を果たしており、さらにその需要は増す一方です。研究者は日々増大するデータに直面し、より短い期間での解析と厳しい予算管理を迫られています。岩井化学薬品は、これまで試薬や理化学機器の販売を行ってきた実績を大切にしながら、新しい時代の支援サービスを模索してきました。
特に、NGSデータ解析には高い専門知識と時間が求められ、ひとたび研究者がこの領域に踏み込む際には多くの障壁が立ちはだかります。そこで、バイオインフォマティクス関連のデータ解析人材派遣や受託サービスに続き、新たにクラウド型解析プラットフォームの販売を開始する運びとなりました。
Basepair Inc.との提携
Basepair Inc.はアメリカのニューヨークに本社を持ち、バイオインフォマティクスソフトウェアの開発を手掛けています。同社の解析ソリューションは、RNA-SeqやATAC-seq、全ゲノム解析など、様々なNGSデータに対応しており、操作が非常に直感的でプログラミングの知識がなくても扱えることが特徴です。
このプラットフォームは、研究者が容易にNGSデータを解析できるようにデザインされており、必要な解析パイプラインが整っていることから、自作の解析パイプラインを組み込むことも可能です。Basepairとの提携により、岩井化学薬品は、かつては限られた条件下でしか提供できなかった柔軟な解析サポートを可能にしました。
岩井化学薬品のビジョン
岩井化学薬品の社長、岩井佳子氏は「研究者と共に未来を創造する」という理念のもと、継続的にライフサイエンスの研究環境をサポートする姿勢を強調しています。研究者はますます厳しい予算と時間にプレッシャーを感じていますが、Basepairのソリューションはその課題解決に向けた強力なサポートとなると信じています。
サービスの概要
この新しい解析サービスでは、研究者は簡単にデータをアップロードし、多彩な解析メニューの中から必要に応じた解析を選ぶことができます。たとえば、FASTQ形式のデータを用いてRNA-seqのDEG解析やシングルセルRNA-seqのクラスター解析を行うことが可能です。結果はPNGやCSV形式でダウンロードでき、インタラクティブなプロットで遺伝子情報を共有することも容易です。
料金体系
以下は各解析サービスの価格一覧です(2025年5月1日現在):
- - RNA-seq: 6,000円/Sample
- - scRNA-seq: 30,000円/Sample
- - ChIP-seq: 6,000円/Sample
- - ATAC-seq: 6,000円/Sample
- - WGS(全ゲノム): 30,000円/Sample
- - CUT&RUN: 3,750円/Sample
- - CUT&TAG: 2,250円/Sample
価格は予告なく変更される可能性がありますので、詳しい内容はお問い合わせを推奨します。
お問い合わせ先
岩井化学薬品株式会社、機器/BIチームへの連絡は以下の通りです:
今後とも岩井化学薬品の取り組みにご期待ください。