新装版「日中戦争史」
2025-11-25 08:18:02

日中戦争を深く理解するための新たな一冊「日中戦争史」新装版発売!

日中戦争の歴史を読み解く新装版「日中戦争史」



2025年11月25日、河出書房新社から待望の新装版『日中戦争史』が刊行されます。この著書は歴史家・秦郁彦氏による、精緻な資料調査と徹底的な資料批判に基づいた研究成果の集大成です。1961年の初版以来、多くの読者と研究者に愛され続け、1972年には増補改訂版、2011年には復刻新版が登場しました。今回は、特に重要な節目となる2025年に再び新装版としての復刊が実現することとなりました。

日中戦争は、アジアにおける日本の大陸政策の重要な一環として位置付けられ、その影響は現在に至るまで続いています。本書は、盧溝橋事件を契機に始まる日中戦争の全貌を、さまざまな観点から詳細に分析しています。政治、外交、軍事、経済の領域にわたる多角的なアプローチが魅力となっており、戦争の実態を深く理解するための助けとなることでしょう。

徹底した実証主義の成果


著者である秦郁彦氏が本書の研究を始めたのは、東京大学の教養学部に在籍していた20歳の頃です。彼は、当時の旧陸海軍人など延べ数百名に及ぶ関係者への直接取材を行い、信頼性の高い一次史料を収集しました。このような膨大な資料を基にして日中戦争に関する包括的な分析を行うことに成功しました。

新装版では、創作当時の資料や考察が更新され、さらに充実した内容となっております。また、巻頭には1961年に秦氏が執筆した「著者序」が特別に掲載されており、その中で彼が日中戦争というテーマに背負った思いと、研究に至った背景も触れられています。まさに新旧の資料が融合し、さらなる理解が促される内容です。

どのように学びを深めるか


本書は、歴史研究の枠を超え、学問的な体系を構築するための基盤を築く作品でもあります。日中戦争という主題から派生する数々の事例が、秦氏の考察に基づいて紹介されており、どのように戦争が展開していったのかを明らかにします。また、本書は単に事件の羅列にとどまらず、それらが意味するところを考えさせる内容となっています。読者は、当時の歴史的背景を理解することで、現代の国際情勢や外交への洞察も得ることができるでしょう。

特に、日中戦争に関する日本の歴史的評価や理解は、今なお多くの議論を呼んでいます。本書では各関係者の証言や旧軍部、外務省関連の記録といった貴重な資料が用いられ、読者に多面的な見解を提供します。

本書への期待と感想


日中戦争を理解する上で、これほどまでに包括的かつ詳細に記された著作は他にありません。新装版としての復刊を機に、多くの方々がこの経典に触れることを願います。歴史はただの過去の出来事ではなく、我々の現在を形作る要素であるということを再認識させてくれるでしょう。

2025年、歴史の一端を知るための手始めとして、秦郁彦の『日中戦争史』を手に取ってみるのはいかがでしょうか。この機会に、ぜひとも本書をご注目ください。


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会社情報

会社名
河出書房新社
住所
東京都新宿区東五軒町2-13
電話番号
03-3404-1201

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