ジョン・F・ケネディ国際空港新ターミナル1の膜屋根施工
太陽工業株式会社が、ジョン・F・ケネディ国際空港の新ターミナル1における膜屋根工事を受注しました。これは、同社の米国現地法人、Birdair Inc.を通じて行われるもので、ターミナルのエントランス上に設置される最新の膜屋根になります。
膜屋根の特徴とデザイン
新ターミナルの膜屋根には、軽量で高い透光性を誇るETFEフィルムが使用されています。この素材は、技術革新の象徴としてガラスに代わる新しい建築表現を可能にし、デザインの自由度を高めています。特に見逃せないのは、LED照明との相性を考慮し、白色のETFEフィルムが採用されている点です。これにより、ターミナルの美しい夜景が演出されること間違いなしです。
新ターミナルの膜面は、約27,800平米の広さに及び、291個のパネルで構成されています。工事は現在進行中で、2026年6月には第1工区が完成する予定です。ターミナル全体の完成は2030年を見込んでいます。
ジョン・F・ケネディ国際空港の概要
この空港は1948年に開業し、アメリカの主要な国際空港として知られています。現在、5つのターミナルで1日およそ400機の国際便が離発着しています。また、年間約6,000万人以上の旅客が利用する重要な交通拠点です。新設されるターミナル1は、旧ターミナルの跡地に建設されるもので、ゲート23個、レストラン、小売店、ラウンジなどさまざまな施設が設けられる計画です。
ETFEフィルムのメリット
ETFEフィルムは、フッ素樹脂を薄く圧延したもので、多くの利点があります。まず、その軽量性と耐久性から、施工時の扱いやすさが向上します。さらに、250μmという薄さと、重量440g/㎡という特性により、輸送時の環境負荷を軽減できます。資材製造におけるCO2排出量も減少できるため、環境保護にも寄与します。加えて、膜構造特有の変形追随性により、建築物への負担を軽くするため、耐震性にも優れています。
太陽工業は、「膜の無限の可能性を引き出し、感動と快適な環境を提供する」という企業理念のもと、国際的にも大きな評価を得ている企業です。特に、経済効率、施工性、透光性、デザイン性に優れた大型膜面構造物の開発が高く評価されています。
今後の展望
ジョン・F・ケネディ国際空港新ターミナルの開発は、利便性の向上だけでなく、そのデザインや技術革新によって、世界中の旅客に新たな体験を提供できることを目指しています。太陽工業は、これからも持続可能な建材の使用を通じて、環境との調和を図りながら社会貢献を果たしていくことでしょう。次世代の空港を象徴する新ターミナルの完成を楽しみにしましょう。