ドローンで処方薬を届ける新たな試み
五島市で始まった取り組み
そらいいな株式会社は、長崎県五島市福江島で処方薬のドローン配送サービスを本格的に開始しました。患者からの配送料を徴収し、医師の処方に基づいた調剤済みの薬を配送するこのサービスは、特に高齢者施設における医療アクセスの向上を目指しています。2025年11月から、玉之浦地区の特別養護老人ホーム「たまんなゆうゆう」へ向けて第一步が踏み出されました。
医療の現状と課題
この取り組みの背景には、福江島内の医療機関における薬の取り扱いに関する問題があります。「たまんなゆうゆう」では、五島市内の薬局からMedicinesの定期配送を受けていますが、急な処方変更が必要な際や体調の変化があった場合、施設のスタッフは薬局まで片道約1時間をかけて取りに行く手間が生じます。このため、時には翌日の受け取りとなることもあり、迅速な医療提供が求められていました。
新たなサービスの概要
そこで、そらいいなではオンライン服薬指導とドローン配送の組み合わせを模索しました。具体的な運用フローは以下の通りです。
1. 医師が往診またはオンラインで患者を診察し、処方箋を発行。
2. 発行された処方箋をFAXで薬局に送信。
3. 薬剤師が処方箋を確認後、調剤と患者へのオンライン服薬指導を実施。
4. そらいいなスタッフが調剤薬を受け取り、ドローンを用いて配送を実施。
5. 施設スタッフは周辺の受取場所で処方薬を受け取ります。
効率的な配送方法
この配送には、アメリカのZipline社が製造した固定翼ドローンが使用されます。事前に飛行許可を取得した指定の経路を通り、陸路で60分かかる距離をドローンでわずか25分で飛行可能な仕組みです。
効果と期待
この取り組みの効果としては、処方薬が最短で約60分で患者の元に届く点が挙げられます。また、従来およそ2時間かかっていた移動時間を約20分に短縮することができ、特に高齢化が進む地域では医療施設へのアクセスが確保される重要な一歩となります。
今後の展開と目指すもの
そらいいなでは、このドローン配送を全国に広げていくことを見据えています。 ドローン配送の実績を活用し、福江島内の他地域や、さらに離島へと配送を拡大するプランが進められています。医療アクセス向上に向けた持続可能な運用モデルの確立を目指し、地域医療に大きな影響を与えることが期待されています。
会社情報
「そらいいな株式会社」
- - 代表者: 土屋浩伸
- - 所在地: 長崎県五島市下大津町708-29
- - 設立: 2021年4月
- - ドローン物流サービス事業に従事
- - 公式サイト
「たまんなゆうゆう」
- - 法人名: 社会福祉法人明和会
- - 所在地: 長崎県五島市玉之浦町1371-1
- - 設立: 1998年
- - 公式サイト
この新たな取り組みが、医療現場の負担軽減につながることを期待しています。