元甲子園球児が希少ガンと闘う勇気のドキュメンタリー

元甲子園球児が挑む、希少ガンとの戦い

物語の始まり

「ドキュメンタリー7」は、社会の裏側で日々努力し続ける人々の姿を特集する番組です。第29回では、希少ガンに立ち向かう元甲子園球児の福森大翔（ふくもり・ひろと）さんに焦点を当てます。彼の物語は、希望と勇気の象徴とも言えるもので、視聴者に深い感動を与えることでしょう。

希少ガンとの闘い

福森さんは、大阪桐蔭高校の4番打者として甲子園で輝かしい活躍を見せていました。しかし、26歳の時、腹痛が原因で救急搬送され、そこで「GIST（ジスト・消化管間質腫瘍）」と呼ばれる希少ガンが発見されることになります。このガンは10万人に1人の割合でしか発症しないことから、その情報は驚愕のものとなりました。

初回の手術は成功し、徐々に体調が回復し、スポーツへの復帰も期待されましたが、2年後の再発が待っていました。2023年12月、意識的な回復に向けた道のりが再び閉ざされることに。再度の手術を経て、彼の病状は思わしくなく、リンパ節や肝臓への転移が発覚し、ステージ4に達してしまいます。福森さんの病と戦う姿からは目が離せません。

妻のサポート

また、彼の闘病を支えたのは、妻の聖欄（せいら）さんです。彼女は、福森さんが再度手術を受ける際にも、彼のそばに寄り添っていました。病状が安定しつつあった昨年7月、福森さんは聖欄さんにプロポーズを行います。しかし、その後の展開は医師からの悪化の知らせであり、二人は一緒に新たな試練に突入しました。聖欄さんの「治せると思っている」という揺るがない想いが、福森さんに勇気を与えていくのです。彼女の献身的な姿も、物語の重要な一部と言えるでしょう。

クラウドファンディングと始球式

さらに、福森さんは自らの病状を公表し、クラウドファンディングを通じて支援を募ります。このプロジェクトを機に、彼は特別な挑戦へと進むことを決意します。それは、プロ野球のオリックスの試合での始球式に挑戦すること。3万人を超える観客で賑わう京セラドーム大阪で、彼が放つボールには大きな意味が込められています。約束した「マウンドからホームへボールを届ける」という目標。この約束を結んだのは、高校時代の同級生で、現在オリックスの主力選手として活躍する森友哉選手でした。