国立アイヌ民族博物館 収蔵資料展:アイヌ文化の深層に迫る
北海道白老町にある国立アイヌ民族博物館では、2024年12月14日(土)から2025年2月16日(日)まで、第7回テーマ展示「収蔵資料展」が開催されます。この展覧会では、博物館が所蔵する約1万点ものアイヌ文化関連資料の中から厳選された品々が公開され、アイヌ文化への理解を深める貴重な機会となっています。
展示内容:博物館の活動とアイヌ文化の未来
本展は、単なる資料展示にとどまりません。アイヌ文化の資料を収集、保存、そして活用する博物館の活動そのものを紹介する点が大きな特徴です。来場者は、資料の収集方法や、劣化を防ぐための保存技術、そして研究や展示を通じた活用方法など、博物館の裏側を垣間見ることができます。
展示は大きく3つのセクションで構成されています。
1. 収集: アイヌ文化に関する資料の収集過程を、具体的な事例とともに紹介。資料を探し求め、受け継ぎ、そして公開するまでの道のりをたどります。
2. 保管: 貴重な資料を未来へ繋ぐための、博物館の保存技術に迫ります。資料の劣化を防ぐための工夫や、最新の科学技術を用いた分析方法なども紹介されます。
3. 活用: 資料の活用方法を多角的に示します。学術研究への貢献、教育への活用、そして一般への公開など、様々な方法でアイヌ文化が現代社会に活かされている様子が分かります。
展示の見どころ:資料との触れ合い
本展では、衣服などの実物資料に加え、複製資料を実際に手に取って見て、触れることができるコーナーも用意されています。資料の質感や細部を間近で観察することで、より深くアイヌ文化を理解することができます。
また、期間中には学芸員による解説イベントも開催予定。アイヌ文化に関する専門家の話を直接聞くことができる絶好のチャンスです。事前申込が必要なプログラムもありますので、詳細は公式サイトをご確認ください。
アイヌ文化の継承:未来への架け橋
国立アイヌ民族博物館は、「先住民族であるアイヌの尊厳を尊重し、国内外のアイヌの歴史・文化に関する正しい認識と理解を促進するとともに、新たなアイヌ文化の創造及び発展に寄与する」という理念を掲げています。本展は、この理念に基づき、アイヌ文化の継承と発展に貢献する重要な取り組みと言えるでしょう。
この機会に、国立アイヌ民族博物館を訪れ、アイヌ文化の深淵に触れてみませんか?
開催概要
会場:国立アイヌ民族博物館(ウポポイ内)2階特別展示室
会期:2024年12月14日(土)~2025年2月16日(日) 9:00~17:00
休館日:月曜日(祝日または休日の場合は翌日以降の平日)、年末年始(12月29日~1月3日)
入場料:ウポポイ入場料に含まれます(大人1200円、高校生600円、中学生以下無料)
* 公式ウェブサイト:
https://nam.go.jp/exhibition/floor2/special/shuzoshiryo2024/