トランスコスモスが新たに韓国市場向けにアップデートした音声認識ソリューション「transpeech」が注目を集めています。このソリューションは、特にコールセンターでの活用を見据えたものとなっており、問い合わせの音声をSTT(Speech To Text)エンジンを通じて即座にテキストに変換し、その後TA(Text Analysis)エンジンを使って必要なデータを分析・抽出します。これにより、効率的な顧客対応が可能になり、特に複雑な問い合わせへの対処が大幅に改善されます。
いくつかの先進的な機能が統合されている「transpeech」は、自動的に問い合わせ内容を要約する「trans-AI Assist」、品質評価を行う「trans-AI QA」、およびVOC分析を行う「trans-AI Analytics」など、より一層効率性を向上させるための機能を備えています。これにより、オペレーターの業務負担を軽減し、迅速かつ正確な対応を実現することが期待されます。
「transpeech」には、以下のような3つの主要機能があります。
1.
リアルタイム応対ガイド: 顧客からの問い合わせ音声をリアルタイムでテキストに変換した後、状況に合った応対のガイドを自動で提案します。オペレーターは、あらかじめ登録されたキーワードが発話されると、特定のリンクが提示され、そのリンクをクリックすることで適切な回答を顧客に提供することが可能です。
2.
必須案内モニタリング: コールセンターにおいて、オペレーターに必須の案内チェックリストが自動で提供され、これにより必要な案内が行われなかった場合には「モニタリング完了」ボタンが押せない仕組みになっています。これにより、重要な案内事項の抜け落ちを防ぐことができるため、顧客サービスの質が向上します。さらに、管理者はこの機能を通じて、オペレーターが必要な案内を実施したかどうかをチェックできます。
3.
VOC分析: 管理者に向けた強力な機能で、問い合わせの音声データからキーワードを抽出し、分析結果を提供します。分析は日別やキーワードの性質別に行うことができ、時系列での傾向を把握することが可能です。また、禁止用語の検知や自動的な品質評価など、カスタマイズ型の機能も用意されています。
このように、「transpeech」はテキストベースのアシスタント機能の強化により、顧客とのコミュニケーションを迅速かつ正確に行えるようサポートします。問い合わせ処理時間の短縮や、オペレーター・管理者の業務効率向上にも寄与し、さらにはモニタリングや分析の時間を削減することで、サービスの質向上が期待されます。
トランスコスモスは、韓国国内での「transpeech」の活用を通じて、クライアント企業の競争力強化に寄与する方針です。また、顧客のニーズに合ったAIソリューションのさらなる開発を続けることで、効率的なビジネス運営を促進し、様々なサービスを提供していく考えです。
同社は韓国に約10,000人の従業員を持ち、ITソリューションの開発やEC、デジタルマーケティング、コンタクトセンターの構築・運営など、幅広いBPOサービスを350以上の企業に提供しています。多様な業界・業種に対応し、顧客企業のコスト削減や生産性向上を支援しています。トランスコスモスの取り組みは、1971年に創業以来変わらず、企業の競争力を高めるための技術革新とサービスの価値向上を目指しています。