セカンドハーベスト・ジャパンの新拠点「ライスマン・ラボ」オープン
日本初のフードバンクとして知られる認定NPO法人セカンドハーベスト・ジャパン(以下、2HJ)が東京都台東区に位置する「ライスマン・ラボ」を新たに開設しました。この新しい拠点は、フードセーフティネットを提供するための重要なステーションとして、2025年までに年間15,000トンの食品を取り扱うという壮大な目標を掲げています。
「ライスマン・ラボ」の目的と役割
「ライスマン」は、2HJの活動における象徴的なキャラクターで、食支援の重要性を伝えます。「ラボ」という名称には、単なる場所を超えて、新しい取り組みや価値を生み出す場にしたいという思いが込められています。このラボは、セミナーや研修、意見交換会などを通じて、様々なステークホルダーとの連携を深めることを目指しています。
2HJは、この拠点を利用し、栄養価の高い食品を誰もが必要なときに安心して受け取るためのフードセーフティネットを強化することを決意しています。関係者とのコラボレーションを推進し、全国の食支援を必要とする家庭に向けて支援を行っていく計画です。
2030年を見据えた取り組み
2030年末までに、85,000世帯を支援するため、年間15,000トンの食品を取り扱うという目標を設定した2HJ。以前から続けられている「東京2020:10万人プロジェクト」では、200ヵ所以上のフードパントリーを新設し、その成果を上げてきました。このプロジェクトを踏まえ、さらなる展開を目指します。
2HJの目指すフードバンク活動は、国内の食支援の体制を整備することから始まります。特に重要なのは、食品企業とのパートナーシップを強化し、質と量を確保することで、いつでも必要な人々に栄養ある食品を届ける体制を構築することです。これにより、フードバンク業界の効率的な運営を目指しています。
ラストワンマイルの整備
さらなる挑戦として、2HJは「ラストワンマイル」へのアプローチを強化します。地域ごとに異なる支援体制の差を埋めるため、無人パントリーやモバイルパントリーなどの新しい手法を導入し、届いていない支援ニーズに応えるでしょう。これにより、より多くの人々に食品支援を広げていく考えです。
行政や関連団体との連携
2HJは、行政や他の関連団体とのパートナーシップを深め、制度やガイドラインの整備に向けて提言を行っていきます。これにより、現場のニーズに基づく政策やプログラムを推進し、より効果的なサポートの実現を目指します。
これからの展望
目標達成には、多様な関係者との協力が不可欠とされる中で、それぞれの組織が持つ役割や強みを理解した上で連携し、互いに支援し合える仲間が増えることが重要です。2HJは、この新たな「ライスマン・ラボ」を拠点に、15,000トンを目指した取り組みを進化させ、目の前にある課題を一歩ずつ解決へと導いていく考えです。
協働の重要性を認識し、共に新たなフードバンクのモデルを創り出していく2HJ。この活動が、より多くの人々の生活を支え、温かな交流を生むきっかけとなることを期待しています。