神戸大学発のAI技術で関西経済の未来を築く
2023年1月10日、兵庫県神戸市の起業プラザひょうごで開催された第2回京阪神三都Xに、株式会社テラアクソンの代表・安田鉄平氏が登壇しました。このイベントは、関西地域の中小企業と新興企業の交流を促進することを目的としており、多くの参加者で賑わいました。
京阪神三都Xの意義
京阪神三都Xは、オープンイノベーションを推進するプラットフォームで、関西イノベーションイニシアティブ(KSII)と大阪・京都・ひょうご神戸コンソーシアムが主催しています。このイベントでは、企業や金融機関、行政関係者などが一堂に会し、地域のネットワークを強化することが目的とされています。
参加者の中には関西経済同友会の角元敬治氏や神戸市の瀬合達也副局長が挨拶を行い、株式会社みなと銀行社長の武市寿一氏による講演もありました。また、京阪神のスタートアップ6社がビジネスモデルや革新的な取り組みを紹介しました。
安田鼓舞する新たな挑戦
安田氏は、「インターネットが人々の生活を変革したように、AIの力を借りて、さらに多くの人々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させるサービスを展開したい」と述べました。その後、彼は現在進行中の三つのユニークなプロジェクトについて発表しました。
1.
疾患キャリア動物健康管理:動物の健康状態を見守るインテリジェントなサービスを開発中です。
2.
新概念の墓と仏壇:故人とのコミュニケーションを可能にする革新的な埋葬サービスを目指しています。
3.
ビル価値の再定義:心身の健康を支える環境を提供するためのビル管理を進めています。
これらのプロジェクトは、いずれも人とAIが共生する未来を視野に入れた取り組みです。
多様な連携による社会への貢献
安田氏は、様々な企業との協業を求め、「社会の発展に寄与する価値あるプロダクトを創造するために力を合わせたい」と強調しました。この呼びかけは、テラアクソンが目指すAI技術の持続可能な運用や倫理的な使用を念頭に置いたものです。その活動の一環として、AIによる金融分野での特別詐欺検知技術や、健康増進行動に関するアナリティクスを提供するSaaSプラットフォームの開発が行われています。
イベント終了後、ネットワーキングの時間には名刺交換を求める参加者の長い列ができ、関西経済の新たな発展に向けた熱意が感じられました。
テラアクソンのビジョン
株式会社テラアクソンは、神戸大学数理・データサイエンスセンターの教授の研究成果を基に、2022年に設立された神戸大学認定ベンチャー企業です。人とAIの共生を進めるため、プライバシーや倫理に配慮したAIの研究開発に力を入れています。AI技術は様々な分野で普及が進んでおり、その活用方法が問題視される中、テラアクソンの取り組みは一層注目されています。
今後の成長が期待されるテラアクソンは、関西のスタートアップエコシステムに新しい風を吹き込む存在となるでしょう。