TOPPANとファンケルが共同開発した体温シール
TOPPANとファンケルが共同で開発した「体温を見える化するシール(仮称)」の社会実証が、神奈川県内の横浜市立小学校にて始まりました。この実証では、児童の前腕に貼り付けた状態で課外活動を行い、この製品の教育現場における受容性を評価します。
問題意識と背景
最近の気候変動により、気温が上昇している中、熱中症が増加し社会問題になっています。特に、教育現場においては暑熱環境下での安全対策が児童の健康と命を守るために極めて重要です。環境省・文部科学省が発表したガイドラインによれば、学校活動中の熱中症による事故は毎年およそ5,000件発生しています。このような状況を受け、ファンケルとTOPPANは自社の技術を結集し、熱中症対策としてのシール開発に至りました。
社会実証の内容
実証は、以下の2校で行われています。
- - 今宿南小学校:10月1日に3年生の社会科見学で実施。神奈川県警のニュースパークを訪問。
- - 本牧南小学校:10月7日と8日に、6年生の運動会練習で実施。
児童の前腕に「体温を見える化するシール(仮称)」を貼り付けた状態で、課外活動を行い、その使用感や管理者による暑熱対策への活用度を確認します。
「体温を見える化するシール」の特長
このシールは、ファンケルの体温可視化技術とTOPPANのフィルム製膜技術を融合させたもので、温度によって色が変わる仕様になっています。伸縮性があるため、運動時でも容易に貼り付けられる点が特長です。このシールは、体温の変化を視覚的に理解する手段を提供し、従来の感覚的な対策から客観的な確認へと進化させます。これにより、体温上昇の兆候を早期に発見できることを目指しています。
目指すべき未来
今後、TOPPANとファンケルはこのシールを2025年度中に市場に投入する計画です。この製品を通じて、教育現場を含む多くの場面での熱中症対策に貢献することを目指しています。安全な学びの環境を作るための重要なステップとなるでしょう。
結論
TOPPANとファンケルの協力による「体温を見える化するシール(仮称)」は、教育現場における熱中症対策の重要な一環です。この実証実験が成功し、シールが普及することで、多くの児童の安全が守られる日が待ち望まれます。