地域交流と神社体験の新たな形
三重県明和町に位置する竹神社が、訪日外国人を対象にしたユニークな体験プログラムを提供している。これは、「氏子」として神社の清掃や神事に携わる機会を提供するものであり、地域コミュニティの重要性を再認識させる取り組みだ。
プログラムの概要
この「氏子体験」は、一般社団法人明和観光商社が観光地づくりの一環として推進しており、参加者は神職による清めの儀式を受けた後、普段は立ち入ることのできない神社の清掃や賽銭の回収といった神社運営のお手伝いを行う。これは単なる観光ではなく、地域の一員として神社を守ることに触れる貴重な機会だ。
地域の絆を生む活動
竹神社は、地域の方々と協力しながら多様な取り組みを行い、神社の存続を図ってきた。2020年まで社務所が開かれず、訪れる人も少なくなっていたが、地域の住民たちが清掃活動や御朱印の頒布を進め、明和観光商社はイベントの企画などでサポート。これにより、神社には多くの訪問者が訪れるようになった。
プログラムの構造
プログラムは、作務衣に着替えるところから始まる。参加者は神社の神職から清めの儀式を受け、神聖な場所での活動に備える。清掃や維持活動の後には、特別な参拝が待っており、正式な参拝作法を学びながら神前に進む。最後には、社務所で自分自身の御朱印を作成し、地元の氏子との交流を楽しむ「直会(なおらい)」が行われる。ここで地元の食材を使ったお供え物をいただきながら、地域の人々との結びつきを深める。
参加者の体験談
プログラムに参加した観光客からは、温かい言葉が多く寄せられている。特に正式参拝の体験は記憶に残る瞬間として、多くの参加者がその精神性の深さに感動している。言葉や文化の壁を越えた交流が生まれ、多様な価値観を理解し合う機会となっている。
動画プロモーションの展開
最近、プロモーション動画が2種類公開され、参加者が地域住民と交流しながら神社を守る活動の様子を映し出している。株式会社YamaTripsと連携して制作されたこれらの動画は、神社の魅力と地域との強い結びつきを映し出し、多くの観光客の関心を集めている。
今後の展望
明和観光商社は、これらの体験プログラムを単なる観光に留まらず、神社の維持・継承をを目指して強化していく考えだ。心の交流を通じて、訪れる外国人と地域住民が共に豊かになる観光地づくりを目指している。
プログラムの詳細
- - 名称: 「一日氏子」体験
- - 場所: 竹神社(明和町斎宮2757-2)
- - 催行日: 通年(年末年始を除く)
- - 言語対応: 日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)
- - 料金: 参加人数に応じた料金設定あり(詳細は予約サイトで確認を)
このプログラムを通じて、伝統的な神社の大切さを理解し、地域の人々との絆を深める素晴らしい機会が提供されている。興味のある方はぜひ参加して、その魅力を体感してほしい。