葬儀業界の革新: ロボット導入による無人化への挑戦
アルファクラブ武蔵野株式会社(埼玉県さいたま市)が、葬儀業界に革命的な一歩を踏み出しました。2023年12月、「家族葬式場 やすらぎホール川越」に導入されたのは、USENが販売するディスプレイ付き配膳ロボット「KettyBot Pro」と清掃ロボット「PUDU CC1」です。これらロボットの導入は、葬儀会館を完全無人化することを目指す試みであり、業界が抱える課題への対応を狙っています。
高まる需要と人手不足の現実
2040年には日本での年間死亡者数がピークに達すると予測されており、葬儀件数も毎年3%から5%のペースで増加しています。このような状況の中、葬儀業界は深刻な人手不足に悩まされており、省人化が急務となっています。アルファクラブ武蔵野は、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環として今回の導入に踏み切りました。
これにより、スタッフは葬儀の施行に集中することが可能となり、セレモニーの品質を高めながら作業負担を軽減する狙いです。将来的には自動見積もり機能の導入も視野に入れ、さらなる作業の効率化を図ります。
笑顔を届ける案内ロボット「KettyBot Pro」
「KettyBot Pro」は横43cm、縦112cm、奥行45cmのサイズがあり、マッピング機能を用いて施設内を把握し、設定された導線に沿って来館者を安全に案内します。ロボットが人を認識して避ける機能や自動充電機能(稼働時間は10時間以上)を備えており、案内後には自動で元の位置に戻ります。また、顔パネルには感情を表現する機能も搭載されており、訪問者に対して温かみのある案内を行います。
多様な機能を備えた清掃ロボット「PUDU CC1」
次に紹介するのは「PUDU CC1」です。この清掃ロボットは横幅66cm、縦56cm、奥行68cmで、スイープ、バキューム、モップ、スクラブ掃除と多様な清掃方式を持ち、さらには生花も吸引できる掃除機モードも備わっています。現在はモニター操作で手動稼働していますが、将来的にはアプリからの遠隔操作や自動充電機能、水拭き機能も追加される可能性があります。
DX推進の他の取り組み
アルファクラブ武蔵野では、DX推進の一環としてさまざまなサービスを展開しています。如、オールインワン葬儀システム「ZEBRA(ゼブラ)」では、受付から入金処理までを一元管理可能です。また、「GAZELLE(ガゼル)」では出棺の際のトラブルを防ぐため、ご遺体にバーコードとRF-IDタグを貼付し、情報管理を行います。これにより未照合情報がある場合には警告を発します。
「風の霊」メタバース霊園は、パソコンやスマートフォンを通じて故人の思い出を偲ぶ空間を提供し、「Revibot(レビボ)」は生成AIを用いて故人の声や話し方を再現した動画を作成します。
未来へのビジョン
アルファクラブ武蔵野が目指すのは、次世代に向けた葬儀文化の継承です。小規模化が進む中で、私たちは技術を取り入れつつ、故人を想う気持ちを大切にしていく使命があると考えています。この挑戦は、未来の葬儀文化を守り、発展させるための第一歩です。
会社概要
- - 商号: アルファクラブ武蔵野株式会社
- - 代表: 和田浩明(代表取締役社長)
- - 所在地: 埼玉県さいたま市大宮区上小町535
- - 創業: 1962年6月
- - 創立: 1964年9月
- - 事業内容: 葬祭、ブライダル、互助会、レジャー
- - 資本金: 1億円
- - ホームページ: アルファクラブ武蔵野